【玉ノ井親方 視点】朝乃山 平常心で自分の相撲取れている、隆の勝との2敗対決楽しみ

[ 2020年3月18日 19:40 ]

大相撲春場所11日目 ( 2020年3月18日    エディオンアリーナ大阪 )

<大相撲春場所11日目>竜電(右)を寄り切りで下した朝乃山(撮影・坂田 高浩) 
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 終盤戦に入って、朝乃山の調子が上がってきた。竜電戦は得意の右差しの形になることはできなかったが、逆に左を入れて、前傾姿勢になって圧力をかけながら前に出た。今場所は大関獲りの場所で重圧もあるだろう。しかし表情を見る限り、そういう様子は感じられない。平常心で自分の相撲を取り切れているのではないか。

 これで2桁勝利に王手を懸けた。ただ、大関獲りの目安は直近の3場所で33勝以上。今場所は12勝がそのラインになる。あすの12日目の相手は、ここまで2敗と好調な隆の勝。朝乃山にすれば、まだ横綱、大関戦を残しているだけに絶対に落とせない一番だろう。

 一方の隆の勝は小兵の石浦を相手に右をのぞかせながら、ジワジワ前に出て追い込んだ。最後は右をハズに入れるような形で押し出し。今場所は休まずに前に出る相撲が取れているので、安定した内容の取り口が多い。2敗同士の対戦となる朝乃山戦。相手は当たってからすぐに右差しを狙ってくるだろう。そこを逆に下からおっつけて、前に出る相撲が取れれば面白い。どんな展開になるか、楽しみだ。(元大関・栃東)

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2020年3月18日のニュース