桐生、硬いトラック“問題ない” 新国立オープニングイベントで走り始め

[ 2019年12月22日 05:30 ]

国立競技場のトラックを走る(前列左から)土屋太鳳、有森裕子氏、桐生祥秀、吉田沙保里氏ら(撮影・会津 智海)
Photo By スポニチ

 20年東京五輪・パラリンピックのメインスタジアムとして完成した国立競技場が21日、本格稼働した。午前のランニングイベントでは陸上男子短距離の桐生祥秀(24=日本生命)らが一般公募ランナー2020人と“走り初め”。夕方からのオープニングイベントは5万9500人の観衆を集め、陸上男子100メートル、200メートルの世界記録保持者ウサイン・ボルト氏(33=ジャマイカ)やサッカー界のレジェンド三浦知良(52=横浜FC)らが新聖地の“門出”に花を添えた。

 レクリエーション以上の意味があった。11月30日に完成したばかりの国立競技場。午前中のイベントで初めて足を踏み入れた桐生は「あと半年ぐらいで本番がある。そのイメージができた。来年は本当に大事な年。そこに向かっていきたい」と実感を込めた。

 女子マラソン五輪2大会連続メダルの有森裕子さん、陸上男子ハンマー投げ04年アテネ五輪金メダルの室伏広治氏、レスリング女子五輪3連覇の吉田沙保里さんらとの“走り初め”。公募ランナーを先導してのトラック1周、選抜チームによる800メートルリレーに続き、7人組ユーチューバーのフィッシャーズとも200メートル走で対決。4人が50メートルずつつなぐ相手から6秒遅れのスタートながら中盤以降は流して後ろ向きでゴールしてみせた。

 走路はイタリア・モンド社の“高速トラック”。ゴム製で反発力が強く前方への推進力を得やすい特徴があるが「トラックは新しいし、硬い。硬さはそこまで興味がないので、どちらでもいい」と強調した。初出場の16年リオ五輪では400メートルリレーで銀メダルを獲得も100メートルは予選敗退。個人種目への思いは強く「(6月の)日本選手権で五輪の出場資格を得て、本番では決勝に残ってメダルを獲得したい」と力を込めた。夜に行われた混合リレー「ONE RACE」では約6万人の観衆も経験。「20年の五輪陸上のチケットは売り切れと聞いている。またここに戻ってきて、6万人の前で走りたい」。日本人で初めて9秒台に突入した第一人者は、来夏に新聖地で快走するイメージを膨らませた。

続きを表示

2019年12月22日のニュース