札幌開催どういうプロセスで誰が決定? IOC強権続けば将来立候補都市ゼロになりかねない

[ 2019年11月2日 09:10 ]

東京五輪マラソン・競歩 札幌開催決定

四者協議であいさつするIOCのジョン・コーツ調整委員長(テーブル左)。右端は小池都知事(代表撮影)
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 【記者の目】今回の会場変更には不可解な点が多い。もしIOCがただコースの変更を打診しただけなら、関係部署で都内も含む複数の代替コースを比較し、その上で最終的に札幌に要請すれば済んだはずだ。ところがIOCは一方的に代替開催地まで決めてしまった。

 小池知事にしてみれば、全く自分のあずかり知らないところで何者かの大きな力が働いた出来レースとしか思えず、だからこそ「いつどういうプロセスで誰が決めたのか」と執拗(しつよう)に迫ったが、明確な答えは得られていない。東京の魅力を世界に発信する見せ場を突然剥奪された知事が、IOCへの疑念を深めるのは当然だろう。

 確かに五輪憲章にはIOCに全ての決定権があることが明記されている。だが、今回の異例の措置が今後に与える影響は決して小さくない。ただでさえ莫大(ばくだい)な経費の影響で開催地に立候補する都市が減少しているのに、IOCの指示一つでPRの場を奪われ、広域開催による経費増まで伴うのなら、いずれ立候補都市がゼロという事態にもなりかねない。それでもIOCは「我々が五輪を開かせてやっている」という従来からの姿勢を貫けるのか。今回の措置は五輪の歴史を変える一つの転換点になるかもしれない。(編集委員・藤山 健二)

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