ジョセフHC サモア戦へ“スタメン隠し”メンバーごちゃまぜ 23年仏大会切符へ引き締め

[ 2019年10月2日 05:30 ]

ラグビーW杯1次リーグA組   日本ーサモア ( 2019年10月5日 )

ダッシュする(左から)堀江、山中、ヘル(撮影・久冨木 修) 
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 日本代表は1日、都内で1次リーグ第3戦のサモア戦に向けて練習を行った。過去2戦に向けた練習ではウオーミングアップから先発15人とそれ以外に分かれていたが、この日公開された練習は、15人側でプロップ3人が同時にストレッチ。史上初の8強進出へ重要な一戦が近づく中、ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC、49)は情報戦も仕掛け、開幕3連勝を目指す。 日本代表メンバー  日程&結果  順位表

 午前9時40分ごろに始まった屋外練習。選手の表情は一様にリラックスしていたが、その後の動きはこれまでとは明らかに違った。2人1組のストレッチでは、過去2戦は先発15人とそれ以外のメンバーが明確に分けられていたが、この日は右プロップの具と木津、SO田村と松田が同じグループ。特に具と木津の同時先発は非現実的で、少しの情報も漏らすまいとする姿勢は明らかだった。

 午後の会見に臨んだ長谷川慎スクラムコーチは、カムフラージュか?と問われると「そんなことはないですよ。次の練習に行きやすいように、というメンバーです」と否定。しかし「みんな(予想布陣を)書いたので、書かないで(ほしい)と思っていました」と続けた。「サモアは誰が先発か調べてください」と冗談交じりの要望も出した。

 アイルランド戦では開幕戦で動きの悪かったリーチ主将を先発から外し、ハイボール対策のために1メートル88のトゥポウと山中をバックスリーに並べる布陣を計画。ただ試合週初日の9月23日には事実上、公になった反省がある。この日の冒頭15分間はボールを使った練習も一切見せず。対戦相手にメンバーが伝わったかどうかや、試合への影響は不明ながら、情報統制を強めた。

 ジョセフHCは常々「いいプレーをした選手を代えるのは難しい」とメンバー選考方針を示しており、原則はアイルランド戦で活躍した選手が先発する見込みだ。ただ準々決勝以降も見据え、後半は痛むシーンが見られたフッカー堀江、前半30分で交代したNo・8マフィはリザーブに回り、坂手とリーチがそれぞれ先発する可能性が高い。バックスでは右ふくらはぎの故障から復調途上ながら途中出場し、決勝トライを挙げたWTB福岡の起用法が鍵となりそうだ。

 サモア戦に勝てば無条件でA組3位以上が確定し、23年フランス大会の出場が決まる大事な一戦でもある。情報戦も制して3勝目を奪いにいく。

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