高山 男子100メートル障害、日本人初決勝へ王手!“白旗宣言”が勝利の方程式

[ 2019年10月2日 05:30 ]

陸上 世界選手権第4日 ( 2019年9月30日    ドーハ・ハリファ国際競技場 )

<世界陸上第4日>男子110メートルハードル予選、準決勝進出を決めた高山(撮影・小海途 良幹)
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 男子110メートル障害予選は日本記録保持者の高山峻野(25=ゼンリン)が13秒32で4組2位となり準決勝に進出した。予選タイムは全体5位で、この種目では日本人初となる決勝進出も見えた。女子やり投げ予選は日本記録保持者の北口榛花(21=日大)が60メートル84で13位となり、予選敗退。予選通過となった12位の選手とはわずか6センチ差だった。

 今季日本記録を立て続けにマークしている絶好調の高山が、日本初の決勝進出に王手をかけた。1台目にぶつかった影響を感じさせない力強い走りで、世界選手権の日本人最高タイムをマーク。「予選に合わせてしまったので、もう一段階上げるのは難しいかも…」。自信なさげなコメントとは裏腹に、心は決勝に向けて燃えている。

 しゃく熱のドーハでも調子は上向きだ。4月に同地で開催されたアジア選手権では、同室の金井に室温を19度設定にされて風邪をひいたといい「1人部屋で気楽に過ごせている。その点はよかった」と笑う。

 ネガティブ発言後の高山は要注目だ。7月の実業団学生対抗で日本タイ記録をマーク。3週間後に予定されていた記録会について「脚を削ってしまったので(勝つのは)もう難しい」と白旗宣言した。ところが、その記録会で圧巻の13秒25をマークして周囲を驚かせた。今回も「目標は準決勝だったので、もう満足です」。高山の“勝利の方程式”が、実は始まっている。

 ◆高山 峻野(たかやま・しゅんや)1994年(平6)9月3日生まれ、広島県出身の25歳。広島工大高3年時に世界ジュニアに出場。明大では3年時に日本選手権で初優勝した。卒業後はゼンリン入社。趣味は読書とお絵かき。自己ベストは19年8月にナイトゲームズ・イン福井でマークした13秒25(日本記録)。1メートル82、76キロ。

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