危険タックルのオーストラリア選手に出場停止処分 ラグビーW杯

[ 2019年9月25日 20:52 ]

フィジー戦でトライを決め、喜ぶオーストラリアのWTBリース・ホッジ(奥)=AP
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 国際統括団体ワールドラグビー(WR)の規律委員会は25日、W杯日本大会の1次リーグD組のオーストラリア―フィジー戦(21日)の前半25分に、フィジー選手に危険なタックルを行ったオーストラリアのWTBリース・ホッジを、10月11日まで出場停止処分にすると発表した。ホッジには48時間の再審請求権が与えられるが、処分が成立した場合は1次リーグの残り3試合に出場できない。

 問題の場面でホッジは、インゴールに迫るフィジーのフランカー、ペゼリ・ヤトの首付近に、ノーバインドで右肩を当てるような危険なタックルを行った。しかし試合中にはシンビンなどの処分は下されず、出場国やメディアから疑義が噴出していた。WRは24日に、今大会のレフェリーの判定について「基準が一貫していない」と認める異例の声明を発表。だが同日夜に行われたサモア―ロシア戦でも、サモア選手の危険なタックルにレッドカード(退場)が出ず、再びWRに批判が集まった。

 日本代表のトニー・ブラウン・アタックコーチも浜松市内で行われた会見で、「レッドカードが出てもおかしくなかった。何か(追加処分を)聞いてませんか?」と報道陣に逆質問する形で疑義を表明。その後、WRがシンビン処分になっていたサモアの2選手を規律委員会に掛けると発表したものの、各チームの首脳陣や選手が、レフェリーの判定に神経をとがらせる事態となっている。

 フィジーのヤトは頭部外傷の評価(HIA)の結果、この日のウルグアイ戦に出場できず。チームも27―30で敗れる、今大会初の番狂わせの引き立て役となってしまった。

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2019年9月25日のニュース