石川遼 1週間の休養経てツアー復帰 賞金ランク1位に立つも「自分のゴルフ人生のゴールではない」

[ 2019年9月25日 22:14 ]

プロアマ戦の表彰式終了後、最後の一人になるまで練習グリーンでパッティングを繰り返す石川遼
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 男子ゴルフのパナソニック・オープン(賞金総額1億5000万円、優勝賞金3000万円)は26日から4日間、兵庫県三木市の東広野GC(7058ヤード、パー71)で行われる。賞金ランク首位を走る石川遼(28=CASIO)は25日、プロアマ戦で最終調整を行った。先週、韓国で行われた日本、韓国、アジアンツアー共催のシンハン・ドンヘ・オープンをスキップし、1週間の休養の間にフル充電。リフレッシュしてツアーに戻ってきた。

 
 ――充実したオフを過ごせましたか。

 「あっという間でしたね。トレーニングがメーンだったんですけど、筋力アップした形で今シーズンを終えて来シーズンに向かっていきたいなと思っているので。トレーニングはいつも通りできて、気持ち的にもゴルフは頭が疲れるので1週間休むことで抜けるかなと思います」

 ――リフレッシュのために試合を休むというのは最近はなかった。

 「いろいろな角度から見て考えないといけないと思います。1試合休めば、賞金王レースとしては新たな名前が加わってくる訳で。だから(試合に)出て1円でもっていうのはアメリカの時のマインドに似てますよね。アメリカの時は下っ端じゃないですけど、順番が回ってきた試合には出ないとという気持ちがありました。自分が苦手だなあって思うコースでも。そこで自分的には賞金王とか賞金ランクというところで自分のスケジュールを決めるんじゃなくて、自分の世界というか、山というか、富士山には1回、2009年の時に賞金王になって登っていたとして、次はエベレストにトライしてみたい気持ちがあります。今年はその準備期間かなって思ってます。全ては世界の人たちと戦って勝つというのがゴールなので、それ以外の目先のことは本当のゴールじゃないので」

 ――自分を見つめ直すという意味でもいい1週間でしたか。

 「ホント、そうですね。去年はフルで戦ったのに日本シリーズに出るのがやっとで、賞金王という文字とかは全く……シーズンをプレーすればするほど遠のいていって、それが今年はシーズン中盤まで来て1位にいて、何かその1位を守りたいという気持ちにどうしてもなっちゃうよなって思いました。でもそれは自分のゴルフ人生のゴールではないと思います。賞金王だって十分高い目標だし、すごいことだと思うんですけど、それが日本の1位ということであれば、自分はその先っていうのを目指していきたいなと思います」

 ――2009年に賞金王になったことで富士山の頂上にはたどり着いた。今はさらに高い山を登っているということでしょうか。

 「自分の感覚では今現在、富士山を登ってるというのはないです。富士山に登ってるとその頂上に行った時はそれ以上、高いものはないですもんね。今はエベレストに登るためにエベレストの麓でトレーニングしまくってるところです。本当に登れるのかなあって辛くなることもありますし、逃げたくなる時もあると思うんです。実際、そういう時もありました。この数週間は。今後もそういうことはあると思うんですが、頂上を目指してやってるのは確かなので、そういう自分も信じてあげなきゃいけないなと思います」

 ――2009年の石川選手がそうであったように20歳の渋野日向子選手が生涯獲得賞金1億円の次の目標として日本女子ツアー史上最年少の賞金女王を宣言しています。

 「彼女は世界で勝った訳ですから世界で勝つ力があることは誰もが分かっています。でもその反面、去年はほとんどツアーには出てなくて、自分の中でもう一回、自分でちゃんと階段を一段一段上って行きたい気持ちがあるんじゃないでしょうか。全英女子オープンを勝ったことはファンの人はみんな忘れないし、僕らだって忘れないし、偉業だと思うんですけど、彼女の中でそこは切り替わっていて、1億円突破して賞金女王になりたいというのは素の部分なんじゃないですかね」

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