【砂村光信 視点】ハイパント 対戦国に日本攻略のヒント

[ 2019年9月7日 08:51 ]

リポビタンDチャレンジカップ2019   日本7―41南アフリカ ( 2019年9月6日    熊谷 )

突進するモエアキオラ(撮影・吉田 剛)
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 南アフリカがここまでキック中心で来るとは、日本も想定できなかったのではないか。ディフェンスラインで速いプレッシャーをかけられ、蹴らざるを得ない状況に追い込まれ、ハイパントはほぼ南アに確保された。本来ならハイパントは蹴った日本側も、競り合う選手がいなければいけないが、追いかける選手がいなかった。ディフェンスが押し上げる速さもフィジー戦などに比べて遅く感じられ、チームでなく個々に守っていた印象を受けた。

 福岡の負傷交代が影響した可能性はある。ハイパントでは率先して競り合い、キックに対するディフェンスの意識も高い。代わったモエアキオラはキックオフで相手にプレッシャーをかけられなかった。W杯では誰が出ても同じプレーができることが理想で、想定外の出来事にも試合中の対応が必要。アイルランドとスコットランドも日本攻略のヒントを得たはずで、修正しないとW杯は厳しい。

 ディフェンスそのものは良かった。失点はミスからで、ラインブレークは許さずモールも押されなかった。ミスが続いた田村は試合中、引きずらずにプレーするメンタルが欲しい。代わりがいない選手だが、同じことがアイルランド戦でも起きるなら先発を変える決断も必要になる。(元U―23日本代表監督)

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2019年9月7日のニュース