リーチ 母の故郷に錦、10日PNC米国戦 勝って恩返しだ

[ 2019年8月9日 05:30 ]

米国戦への決意を語るリーチ(撮影・吉田 剛)
Photo By スポニチ

 日本ラグビー協会は8日、パシフィックネーションズ杯(PNC)10日の最終戦で米国と対戦する日本代表の登録メンバー23人を発表した。フランカーのリーチ・マイケル主将(30=東芝)は2戦連続の先発出場。フィジーは母イバさんの出身国で、ニュージーランド生まれのリーチにとっても第二の故郷。当日はイバさん出身の村などから、約50人の親族らが応援に駆け付ける予定で、期待に応える覚悟を示した。

 第二の故郷に錦を飾る時がやってきた。3月に発症した恥骨炎で苦しんだ時期も今は昔。釜石で復帰し、花園で先発フル出場を果たしたリーチが、今度は母の故郷で完全復活を見せつける。フィジーでの試合は、13年6月1日にラウトカで行われたフィジー戦以来、6年ぶり。「これが多分(同国で)最後(の試合)だろうなと思う」とこの試合に懸ける思いは強い。

 当日は「村からバス1台を用意して(イバさん含め)50人くらい試合を見に来る」という。全員が親戚かと問われると「フィジーは家族のつながりが難しい。どれだけ遠くても、みんな親戚です」と苦笑い。「多分、年だから(W杯後は代表に)選ばれない」と自嘲気味に語るだけに、親戚の目に勇姿を焼き付けるつもりだ。

 リーチが5歳でラグビーを始めたきっかけは、イバさんの影響が大きい。お酒好きだという快活な母親は、代表選手になってもプレーにダメ出しをするほどのラグビー愛好家。テレビゲームなどは買い与えず、愛息が外遊びする環境を整え、丈夫な体づくりを支えた。ニュージーランドで行われた11年、イングランドで行われた15年のW杯にも応援に駆け付けた世界一のファンでもあるだけに、活躍こそが恩返しになる。

 4年ぶりに対戦する米国については「PNCの相手で一番強い。体も大きいし、ハードワークする選手もたくさんいる」とし、W杯開幕戦で対戦するロシアに似たタイプと警戒。遠路はるばる駆け付けてくれる人たちに、白星以外は見せられない。

続きを表示

この記事のフォト

2019年8月9日のニュース