神鋼はメンバーが変わっても攻撃力は不変 有田「戦術が浸透」10日決勝クボタ戦

[ 2019年8月9日 05:30 ]

4日に準決勝サントリー戦を勝ち、カップ戦決勝進出を決めた神戸製鋼
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 ラグビー・トップリーグの神戸製鋼が8日、10日に花園ラグビー場(大阪府東大阪市)で行われるカップ戦決勝のクボタ戦に向けて、メンバー発表と練習を公開した。

 昨季は、リーグ総合順位決定トーナメントを制し、15季ぶりに日本一に輝いた。当時と比較すると、今季は日本代表組の不在もあって、大きくメンバー構成を変えて戦っている。

 フルメンバーでなくても、今季のカップ戦の優勝に王手をかけた。FWがショートパスで崩し、決定力あるバックスが仕留める。ボールも人も動くダイナミックなラグビーは不変だ。献身的で豊富な運動量、安定したスローイング、チャンスとピンチの嗅覚の鋭さで不動のレギュラーとなったフッカー有田隆平(30)は「神戸のラグビーが全体に浸透しているということ。昨年もメンバー外がすごく高いレベルでプレーをして、メンバーにプレッシャーをかけていた。力があるから、メンバーが変わっても力が落ちていない」と、ここまでの戦いを分析した。

 変わらない強さは他にもある。昨季、コカ・コーラから移籍した有田だからこそ、より感じる部分だろう。

 「会社のサポートが素晴らしい。事業所などを(ラグビー部で)回った時に、どこに行っても応援をしてくれる。それはみなさんの表情や雰囲気ですごく伝わる。会社のつながりが強いと感じます」

 昨季、ウェイン・スミス氏が総監督に就任すると、会社の歴史を学び、社員と交流する機会を増やす「レガシー活動」に力を入れた。有田は、その過程で、V7時代から受け継がれる神鋼のラグビー熱に触れたようだ。

 4日の準決勝サントリー戦でも、気合が入る一幕があった。試合前、ピッチに入ろうかという入り口付近で、作業着を着た社員の姿を見かけたという。「テンションが上がりました」。日本一になった昨季から、チームも会社も取り組みがぶれていないように感じさせるエピソードだ。

 昨季と変わらぬ強さを、クボタ戦でも。

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2019年8月9日のニュース