渋野 凱旋試合9日開幕、フィーバー必至で困った…ハイタッチどうしよう

[ 2019年8月9日 05:30 ]

樋口顧問(右)とハイタッチで笑顔を見せる渋野(撮影・西尾 大助)
Photo By スポニチ

 女子ゴルフのAIG全英女子オープンで日本人選手として42年ぶりの海外メジャー制覇を成し遂げた渋野日向子(20=RSK山陽放送)が、9日に札幌国際CC島松Cで開幕する北海道meijiカップ(6531ヤード、パー72)で凱旋試合に臨む。大勢のギャラリーが来場することが予想される中、「代名詞」となったハイタッチの実施について、渋野はケガの可能性を考慮し慎重な姿勢を見せるなど、複雑な心境をのぞかせた。

 プロアマが行われたこの日も、祝福ムードに包まれた。グレーのシャツに黄色のミニスカート姿で参加した渋野は「みんなの顔を見たら泣きそうになった。帰ってきたな、という感じで安心します」と感慨深げ。初めて回ったコースの印象を「グリーンが小さいなと思った。芝は北海道の洋芝のイメージだったので回りやすい」と話した。

 海外メジャー初挑戦で初優勝。見事なまでの勝ちっぷりとともに、ギャラリーとのハイタッチなど、神対応でも支持を集めた。凱旋試合でも殺到するギャラリーがハイタッチを求める可能性が高いが、一歩間違えれば大ケガにつながる恐れもある。プロ野球では今年2月に、中日の松坂がファンとの交流で右肩を負傷。89年には本塁打を打ったオリックスの門田が出迎えたブーマーとハイタッチした際に右肩を脱臼している。

 「バーディーを取った後に知人とグータッチならやったことがある」と話すように、実はプレー中にギャラリーとハイタッチするのは全英が初体験だった。「これからも(気分が)乗りに乗ったらやるかもしれないけど…。自分の体も大切だから考えた方がいいのかな」とファンサービスとケガへの不安との間で複雑な表情を浮かべた。

 日本女子プロゴルフ協会(LPGA)はハイタッチ禁止の告知などは行わず、判断は渋野に一任する方針。それでも「渋野にやるな、とも言えないし、求められたら断るわけにもいかない。警備員を増やすなどして、なるべくそういう状況をつくらせず、プレーに集中させたい」と万全のバックアップ態勢を敷く構えだ。

 反響の大きさは日増しに高まっている。メジャー女王として新たなステージに臨む20歳は、自らを鼓舞するように決意表明した。「回るからには予選通過は絶対にしなければならない。そこは頑張りたい」 

続きを表示

この記事のフォト

2019年8月9日のニュース