【荒磯親方の真眼】友風、相手の体を浮かす腰の使い方が抜群

[ 2019年7月17日 08:17 ]

大相撲名古屋場所10日目 ( 2019年7月16日    ドルフィンズアリーナ )

貴源治(左)を上手投げで下した友風(撮影・坂田 高浩)
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 突き押し相撲の友風ですが、貴源治を左上手投げで破った相撲は四つ相撲の力士のような腰の使い方(当て方)をしていました。相手の正面からしっかり「クッ」と腰を入れることで密着し、相手の体を浮かせていました。苦し紛れの投げではなく、相手を軽くしていたから決まりました。5日目の妙義龍戦も同じように腰を入れて相手の体を伸ばし、小手投げを決めました。四つ相撲の私から見ても、非常にいい腰の使い方です。初土俵から13場所連続勝ち越しですが、この腰の使い方を意識してやっていけば、さらに花開くことでしょう。

 安美関が引退を表明しましたが、もう一度見たいと思っていただけに残念です。右の差し身、左の食いつきが素晴らしく、私も現役時代は何度も投げられました。個性のある力士が見られなくなるのは寂しい限りです。 (元横綱・稀勢の里)

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