新エース誕生!新浜 男子スピードスケート銀獲得は09年長島以来

[ 2019年2月26日 05:30 ]

スピードスケート世界スプリント選手権最終日 ( 2019年2月24日    オランダ・ヘーレンフェイン )

<世界スプリント最終日>男子500メートルで滑走する新浜
Photo By ゲッティ=共同

 男子の新浜立也(22=高崎健康福祉大)が初出場で2位に入った。後半の2レースは500メートルが34秒45の2位、1000メートルも5位で、日本男子9年ぶりの表彰台を達成。パベル・クリズニコフ(24=ロシア)が3度目の総合優勝を飾った。女子は小平奈緒(32=相沢病院)が首位を守って2年ぶり2度目の総合優勝。高木美帆(24=日体大助手)が2位で、日本勢初のワンツーフィニッシュとなった。

 かつて清水宏保や加藤条治らが世界をリードした日本男子短距離陣に、待望のエースが現れた。新浜が2010年大会3位の長島圭一郎以来となるメダルを獲得。銀メダルも09年の長島以来だ。「初出場で2位になれるとは想像もしていなかった。日本男子のメダルも久々で、本当に大きな成果」。控えめな性格の大学4年生は照れくさそうに笑った。

 2日間で500メートルと1000メートルを2度ずつ滑り、総合タイムを争う大会で、500メートルは初日1位、最終日が2位。世界記録を持つ総合王者クリズニコフと互角の争いを演じた。1メートル83、89キロの恵まれた体格で、外国勢に劣らない力強さが魅力。長身選手には珍しくスタートダッシュが得意で、後半もスピードを落とさず乗り切った。

 昨季の平昌五輪は選考会で500メートル4位に終わり代表落ち。小平や団体追い抜きが金メダルを獲得した女子の活躍を悔しい思いで眺めた。だが、今季は自転車を使った心肺機能と脚力の強化が実を結び、ナショナルチーム入り。昨年11月23日のW杯(苫小牧)で初優勝すると、24日も制して06年の長島以来12年ぶりに2連勝、さらに年末の全日本スプリントでは国内最高の34秒50をマークと、勢いは止まらない。

 次の目標は500メートルの日本記録(34秒21=加藤条治)更新。「エースとして世界と戦えるように練習していきたい」と自覚も芽生えてきた。22年北京冬季五輪へも「戦えるというのが分かってきた」と力強かった。

 ◆新浜 立也(しんはま・たつや)1996年(平8)7月11日生まれ、北海道別海町出身の22歳。15年全国高校総体で500、1000メートル2冠を達成。18年全日本スプリント選手権では総合優勝を飾った。ベストタイムは500メートル34秒50、1000メートル1分8秒57。趣味は釣り。1メートル83、89キロ。

続きを表示

この記事のフォト

2019年2月26日のニュース