大坂 4強なら世界ランク3位以内確定!男女通じ日本人歴代最高に

[ 2019年1月23日 05:30 ]

テニス全豪オープン第10日 ( 2019年1月23日    オーストラリア・メルボルンパーク )

練習を終え笑顔を見せる大坂
Photo By 共同

 世界ランク4位で第4シードの大坂なおみ(21=日清食品)は23日の準々決勝(日本時間午前9時開始)で世界ランク7位で第6シードのエリナ・スビトリナ(24=ウクライナ)と対戦する。22日は練習会場で調整を行った。4強入りすれば、28日発表の世界ランクで男女を通じて日本人歴代最高位の3位以内が確定する。世界ランクのトップ10には過去4勝17敗と大きく黒星が先行するが、鬼門を突破して新たな勲章を手にする。

 偉業達成が懸かる大一番を翌日に控えても、大坂はリラックスしていた。気温29度。大会会場メルボルン・パーク内のコートで約30分の軽めの調整を終えると、おなじみの光景が広がった。集まったファンに対して丁寧にサイン。写真撮影にも気軽に応じた。「次も難しい相手だけど、今は凄くコンディションがいい。自分に自信がある」。違和感を抱えていた腰の状態も問題はないようで表情は明るかった。

 日本勢として94年の伊達公子以来25年ぶりの4強進出が懸かるが、背負うものはそれだけではない。大坂の現在の世界ランクは4位で、錦織、伊達が記録した日本人最高位に並ぶ。準々決勝に勝てば、28日に発表されるランクで単独最高の3位以内になることが確定。さらに同日に開催されるもう1カードの準々決勝で、Ka・プリスコバがS・ウィリアムズに敗れれば2位以内が決まる。優勝すれば文句なし、決勝や準決勝で負けても他選手次第で1位の可能性がある。

 対戦相手のスビトリナは、昨季のWTAファイナル覇者で世界ランク7位。大坂は過去トップ10以内の選手に、4勝17敗と大きく黒星が先行している。スビトリナにも2勝3敗と負け越しているが、英大手ブックメーカー・ウィリアムヒルの勝利予想の倍率は相手の2・20に対して、1・67。勢いは大坂にある。

 サーシャ・バイン・コーチは「人間には2種類いる。全米を優勝して満足する人と、もっとうまくなりたいと思う人。なおみは後者だ」と強調した。今季は人間的な成熟をテーマに掲げ、3、4回戦では1セットダウンから勝利。2戦連続の逆転は自身初で、トップランカーにふさわしいメンタルも備わりつつある。日本テニス協会の設立は1922年。節目の100年を前に、世界ランク1位の誕生がカウントダウンに入った。

 《上位陣が既に敗退》世界ランクはツアー大会の獲得ポイントで決まる。大会規模により加算ポイントには傾斜があり、過去1年間で獲得したポイントのうち、大きいものから順番に選んだ16ツアーの合計で順位を決定。1年以上前の大会で得た点数は消滅する。全豪開幕前の1位はハレプで5582。2位ケルバー、3位ウォズニアッキと上位陣が既に敗退したことで、4位の大坂が1位になる可能性が出た。大坂がトップに立つ条件は(1)大坂優勝(2)大坂準優勝、クビトバ以外が優勝(3)大坂準決勝敗退、クビトバ準決勝敗退、Ka・プリスコバが準優勝以下。

続きを表示

2019年1月23日のニュース