稀勢、必死稽古も横審「不安」 八角理事長「スタミナ不足。軽い」

[ 2019年1月8日 05:30 ]

鶴竜と稀勢の里の稽古総見を見る八角理事長(前列左から3人目)、横審・北村委員長(前列左から2人目)ら(撮影・郡司 修)
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 大相撲初場所(13日初日、両国国技館)に向けた横綱審議委員会(横審)による稽古総見が7日、東京・両国国技館内の相撲教習所で行われ、進退が懸かる横綱・稀勢の里(32=田子ノ浦部屋)は横綱・鶴竜、大関・豪栄道と計6番取って3勝3敗。得意の形に持ち込めずに早々に息が上がった。稀勢の里は攻める姿勢を前向きに捉えたが、相撲勘やスタミナを不安視する声も出た。

 進退を懸ける横綱は必死だった。6番目の豪栄道との相撲は懸命に残ろうとする相手に体ごとぶつけて押し出した。勢い余って左太腿から倒れ、そのまま申し合いを打ち切った。「ちょっと俵に打ったので。問題ないと思う」。少し苦しげな表情で左太腿を叩いたものの、ぶつかり稽古はきっちりこなした。

 得意の右上手は引けなかった。鶴竜に下から攻められると上体が起きて腰高になった。2番目の時点で息遣いは荒くなっていた。鶴竜に1勝3敗で、豪栄道に2勝。万全とは言えない内容にも「攻めていたと思う。(秋場所前の稽古総見があった)9月より動きはいい。いい稽古になった。自信になったと思う」とプラスに捉えた。

 九州場所は初日から4連敗し、右膝負傷で5日目から休場した。場所後の横審では奮起を促す「激励」が初めて決議された。横審の北村正任委員長(毎日新聞社名誉顧問)は「気力は感じた。体は戻っているように見える」と「心」「体」を評価した上で「あとは相撲勘というか、そういうものを早く取り戻してほしい。一生懸命なのは分かるが、少し不安が残るということ」と「技」に注文をつけた。八角理事長(元横綱・北勝海)は「復活の途中かなという感じ。やろうとしていることは分かるが、まだスタミナ不足。立ち合いが軽い」と指摘した。

 8場所連続休場から進退を懸けて臨んだ昨年秋場所は10勝を挙げた。その場所前の稽古総見は4勝4敗だった。今回の五分を再び復活につなげられるか。「前へ前へ攻める意識を持っていきたい」。亥(い)年は猛進を心がけていく。

 ≪白鵬、貫禄の全勝≫ 横綱・白鵬(33=宮城野部屋)は若手を相手に貫禄を見せつけた。四股で十分に体を温めると、まずは小結・御嶽海(26)と3番取り、続いて新関脇・貴景勝(22)を指名して5番。昨年優勝している実力者と対峙(たいじ)しても、鋭い踏み込みからまわしを取る危なげない内容で全勝だった。息も上がらず「それなりの感じはつかめた。番数は少なかったが内容は良かった。若手を指名?勢いをもらわないといけないしね」と充実の汗を流した。

 昨年10月に右膝などを手術して九州場所を全休。「(術後)11月に比べたら本当にいい状態」とケガからの回復も順調だ。臨戦態勢に入る中、初場所へ「これから上げていきたい」と気持ちを引き締めた。

 ≪貴景勝「だいぶいい」≫ 新関脇・貴景勝は白鵬、竜電、輝と合計7番で汗を流した。番付発表以降、初めて部屋以外の力士と相撲を取ったが、「どの相手にもまわしを取られないように」と課題を持って土俵に入った。白鵬には持ち前の馬力を見せつけることはできなかったが、「体はつくれてきている。いい感じだと思います。相撲勘はだいぶいい」と強調。大関を狙う本場所を見据え、「もう少し体を膨らませて瞬発力とパワーが出る状態にしたい」と話した。

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