稲森 初Vでメジャー制覇王手、自然体強調「楽しくできれば」

[ 2018年10月14日 05:30 ]

男子ゴルフツアー 日本オープン第3日 ( 2018年10月13日    神奈川県 横浜CC=7257ヤード、パー71 )

日本オープン第3日 16番、バンカーからの第3打を放つ稲森(撮影・沢田 明徳)
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 1打差の2位から出たプロ7年目の稲森佑貴(24=フリー)が6バーディー、2ボギーの67で回り、通算11アンダーで首位に立った。5月の日本プロ選手権で1打足らずにプレーオフ進出を逃した悔しさをバネに攻めの姿勢を貫き、大一番で真価を発揮。2位に3打差をつけ、初優勝でのメジャー制覇に王手をかけた。前日首位のアマチュア桂川有人(20=日大2年)は11番パー4で8を叩くなど78と崩れ、29位に後退した。

 18番をパーで切り抜けた稲森は、胸をなで下ろしながらギャラリーの拍手に応えた。緊張のラウンドも4つ伸ばして2位と3打差の単独トップ。「ティーショットが良かったので、第2打へのマネジメントもうまくいった」と振り返った。

 15年から3年連続でフェアウエーキープ率1位を誇る24歳は抜群の安定感で混戦から抜け出した。パー3を除く15ホール中14ホールで第1打をフェアウエーに置きチャンスメーク。13番では2日連続で池に入れたが、ボギーで切り抜けると、14、15番でバーディーを奪い後続を引き離した。

 半年前の悔しさを晴らす時が到来した。5月の日本プロ選手権。18番で3メートルのバーディーパットを外し、プレーオフ進出を逃した。「やさしいラインを外した。攻め切れなかった…」。その反省からカップをオーバーすることを恐れず、しっかりパットを打つことを心がけている。この日も前日より速くなったグリーンで強気のパットを貫き、5番で8メートルを沈めるなどチャンスをものにした。

 2日に24歳になり、大会制覇となれば、日本人選手としては4番目の年少記録。「この大会は格式もあり、僕の中ではメジャーのなかのメジャー。悔いの残らないように頑張りたい」と力を込める。中学3年だった09年。同じ鹿児島出身で身近な存在だった小田龍一がこの大会を制し、ツアー初優勝でメジャータイトルを手にした。その再現に意欲を示す24歳は「緊張はするだろうが、自分のゴルフをした結果が優勝になればいい。笑顔で楽しくできれば」と自然体を強調した。

 ◆稲森 佑貴(いなもり・ゆうき)1994年(平6)10月2日生まれ、鹿児島県出身の24歳。父親の影響で6歳でゴルフを始める。鹿児島城西高2年時の11年プロテスト合格。14年に出場7試合で賞金シードを獲得。15年ブリヂストン・オープンの2位が最高成績。1メートル69、68キロ。

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