錦織「悪い癖」でフルセット接戦に、それでも白星 次戦へ糧に

[ 2018年5月31日 05:21 ]

テニス 全仏オープン第4日 男子シングルス2回戦   錦織3―2ペール ( 2018年5月30日    パリ・ローランギャロス )

全仏オープン2回戦に登場した錦織
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 「自分の悪い癖」。フルセットにもつれ込んだペール戦を振り返って錦織はそう言った。

 第1セットは抜群のプレーだった。破壊力のある相手のバックハンドを避け、フォアハンドにストロークを集中。ペールが崩れたときにだけバックハンドへと打ち込み、隙のない攻めを見せていた。

 それが第2セットから突然できなくなった。8分を費やした第1ゲームでブレークを許し、すぐにブレークバックしたものの、第3ゲームで連続ダブルフォールトをきっかけに再びブレークされた。

 「ちょっと自分のショットに自信がもてなくなった」と忍び寄る弱気の虫を払いきれなかった。それが「悪い癖」。ストロークは浅くなり、サーブも確率が落ちて第2サーブをいいように叩かれた。

 「自分が打てなくなって悪いスパイラルになっていた」とペールは地元の大声援で勢いづいた。第2、第3セットを落とし、ここで何とか踏ん張った。「自分から重いボールを相手のフォアに集めたり、左右に動かせるようにした。アグレッシブにいってチャンスが広がった。悪い流れを変えられたのが勝因」

 右手首のケガから復帰して初めての5セットマッチながら、精神的にも肉体的にも、戦略を立て直すスタミナをまだ残していた。

 最終セットも競り合いとなったものの、5―3で迎えた第9ゲーム、4度のブレークポイントをしのいでマッチポイントをつかみ取った。「常に強気でいられないとトップ10にはいられない。そこはもっと鍛えていかないといけないところかな」。全仏オープンのセンターコートでフランス人選手に初勝利。3回戦も地元フランスのジル・シモンとの対戦あって、タフな状況での勝利は次戦にもつながる経験となった。

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2018年5月31日のニュース