【石崎琴美 分岐点】カー娘 4人とも決定的ミスなく耐えてつかんだ勝利

[ 2018年2月25日 10:13 ]

平昌冬季五輪 カーリング女子3位決定戦   日本5-3英国 ( 2018年2月24日 )

<平昌冬季五輪・カーリング3位決定戦 日本×英国>英国に勝利し銅メダルを決め、スタンドの声援に手を振って応える日本チーム。左から吉田夕梨花、吉田知那美、藤沢五月、鈴木夕湖、本橋麻理(撮影・椎名 航)
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 耐え抜いた末の勝利です。好ショットの応酬で素晴らしい試合でした。英国が思ったよりも守備的に来ました。ロースコアになれば力の差が出にくいので勝つチャンスはあると思いましたが、第9エンドのスチールで流れを引き寄せました。

 4人とも決定的なミスをしませんでした。特にサードの吉田知那美さん、スキップの藤沢さんのショット成功率が非常に高かったので、良い形をつくることができていました。

 振り返ると開幕3連勝できたのが大きかった。他チームが氷の状態を読むのに苦しむ中でしっかりとアイスリーディングできていました。運営側が石を研磨した影響で後半戦は石のスピードが変わりうまく対応できませんでした。それでも勝ち上がった要因は粘り強さ、世界一といえるコミュニケーション能力の高さにあります。

 MVPは藤沢さんです。スキップのミスで落とした試合は一つもありません。3位決定戦でも、終盤に藤沢さんが難しいショットを決めて英国のミスを誘いました。他の選手が失敗しても、どんと構えていて、最後に自分が決めるという感じで頼もしかったです。

 以前から世界一のスキップになれる素質を備えていると見ていました。藤沢さん本人にも言ったことがありますが、今大会で英国のミュアヘッド選手をはじめ世界トップクラスのスキップをしのぐパフォーマンスを見せて実証してくれました。

 彼女たちの頑張りで多くの人にカーリングの面白さを知ってもらえました。そして初のメダル獲得で日本のカーリング界全体にとっても歴史を変える大会になりました。(02年ソルトレークシティー、10年バンクーバー両五輪代表)

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2018年2月25日のニュース