【荻原次晴の目】渡部暁 距離の早めペースアップ奏功 敵はインフル、あとは手洗いとうがいだけ

[ 2018年2月4日 07:30 ]

ノルディックスキー複合W杯個人第13戦 ( 2018年2月3日    長野県・白馬ジャンプ競技場=ヒルサイズ=HS134メートル、距離10キロ )

前半飛躍でトップに立った渡部暁
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 五輪直前に頼もしいレースを見せてくれた。平昌前に誰よりも飛び慣れたジャンプ台で戦えるのは日本に有利。この日のような良いジャンプが五輪本番でも出れば、前半からリードを奪っていけるだろう。

 後半の距離では前半にペースを上げ、2位以下を早い段階で戦意喪失させたことが大きかった。ライバルのシュミットとは1分8秒差。のんびり走っていたら追い上げられてもおかしくなかったからだ。混戦でのラストスパートの爆発力は、まだ海外勢に劣る。まずはジャンプでどれだけリードを奪えるか。距離で早めに独走状態をつくることが、金メダルへの方程式になる。

 今はジャンプが好調なだけに、飛びすぎて転倒しないか、うっかり風邪をひいたりしないか。むしろそっちの方が心配になってくる。敵はインフルエンザ。暁斗が今やるべきことは、いいジャンプといい走り、あとはこまめな手洗いとうがいだけだ。(95年世界選手権団体金メダリスト、98年長野五輪代表)

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2018年2月4日のニュース