元関脇・朝赤龍の錦島親方が引退相撲「日本に来た時からの思い出が浮かんできた」

[ 2018年2月4日 18:18 ]

師匠の高砂親方から大銀杏を切り落とされる元朝赤龍の錦島親方
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 昨年5月の夏場所前に引退した元関脇・朝赤龍の錦島親方(本名バダルチ・ダシニャム、36=高砂部屋)の引退相撲が4日、東京・両国国技館で行われ、断髪式には白鵬(宮城野部屋)、鶴竜(井筒部屋)の両横綱、八角理事長(元横綱・北勝海)ら約250人が参加し、師匠の高砂親方(元大関・朝潮)が止めばさみを入れた。錦島親方は「日本に来た時からの思い出が浮かんできた。(はさみを入れたのは)お世話になった人ばかり。幸せ」と感慨に浸った。

 断髪式後は、小学3年生の長女ノムーンちゃん(9)がメッセージを読み上げた。「(立ち合い前に)にらんでいる人がいて怖いけど、お父さんはかわいい顔をしている」と話して会場を笑わせ、最後は「お父さんは家族のために頑張ってくれた。力士としてお疲れ様でした。これからは親方として頑張ってください」と感謝の言葉を述べた。

 97年9月に元横綱・朝青龍とともにモンゴルから来日し、高知・明徳義塾高に相撲留学。卒業後の00年初場所で初土俵を踏み、現役生活は17年に及んだ。今後は高砂部屋の部屋付き親方として後進の指導に当たる。「ケガをしないような力士を育てたい。ケガをしないことで上に上がっていく。自分の学んだことを伝えていきたい」と抱負を語った。

 国技館の大広間で行われたパーティーには、暴行問題の責任を取って昨年九州場所後に引退した元横綱・日馬富士(33)も参加した。元日馬富士が国技館に足を運んだのは、引退後初めて。まげを結い、紺色のスーツ姿で現れ、最初の乾杯が終わると引き揚げた。モンゴルの先輩である錦島親方との思い出を聞かれると「長い間、お世話になった先輩。いろいろ教えてもらったし、助けてもらった。力というのは神様から借りているものだから、いつか返すもの。それが今」と独特な表現で説明した。

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2018年2月4日のニュース