時松記録ずくめ初V チャレンジTから初V&大会新25アンダー

[ 2016年7月25日 05:30 ]

笑顔で大会ボランティアの人々と記念撮影に応じる時松

男子ゴルフツアー ダンロップ・スリクソン福島オープン最終日

(7月24日 福島県西白河郡西郷村 グランディ那須白河ゴルフクラブ=6961ヤード、パー72)
 5打差の単独首位で出た時松隆光(22=筑紫ケ丘GC)が5バーディー、1ボギーの68で回り、昨年大会でP・マークセンがマークした大会記録を1打更新する通算25アンダー、263で逃げ切り、プロ5年目でツアー初優勝を飾った。チャレンジツアー優勝者の資格で出場した選手がレギュラーツアーで優勝したのは史上初の快挙。

 派手なガッツポーズも涙もなかった。短いウイニングパットを沈めた時松は「実感がないけどうれしい。差があったので外れてもいいと気楽に打てた」とはにかんだ。

 5打リードでティーオフ。4番バーディーの後「緊張で体がついていかなくなった」。6番でグリーンを外し、パー5の7番では第2打を引っかけてあわやOB。いずれも2メートルほどのパットを入れてパーを拾った。「あそこでパットが入ったのが大きかった」

 クラブが好調を支えている。今年、1Wのロフト角を10・5度から男子プロでは珍しい11・5度に変えた。弾道が低く重圧がかかるとその癖がひどくなるため球が上がりやすいスペックに変更。シャフトを0・5インチ長い46インチにした効果もあり飛距離は約10ヤード延びた。2週前の日本プロ選手権では予選で同組だった元賞金王の伊沢利光から「時松君のゴルフはいい。マネジメントできている」と言われ自信も深めた。

 初優勝で悩みができた。本名は「源蔵」。知人の僧侶から「プロで活躍できるから」と勧められ、プロ転向した12年に登録名を「隆光」にした。しかしゴルフ場の手続きなどで手間取ることが多く、本名に戻そうと考えていた。「今日(優勝)で分からなくなった。五分五分」と苦笑いした。一度もシードを獲れなかった男が2年間のシードを手にした。22歳は「毎年しっかりシードを獲って(海外)メジャーに行って活躍したい」と新たな目標を口にした。

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2016年7月25日のニュース