武藤またアルバトロス!驚異の3Rに1回ペース

[ 2016年7月9日 05:30 ]

8番でアルバトロスを決めた武藤俊憲はクラブとボールを手にバンザイ

男子ゴルフツアー 日本プロ選手権日清カップ第2日

(7月8日 北海道勇払郡安平町 北海道クラシックゴルフクラブ=7094ヤード、パー72)
 武藤俊憲(38=フリー)が今季2度目のアルバトロスを達成した。単独首位から出た武藤はさらに4バーディー(2ボギー)をマークして通算13アンダーとし2位に6打差をつけた。宮里優作(36=フリー)が予選落ちし、既に五輪当確の池田勇太(30=日清食品)に加え片山晋呉(43=イーグルポイントGC)の五輪出場が確定したが、ともに決勝ラウンドに進めなかった。5カ月ぶり復帰の石川遼(24=CASIO)も予選落ちした。
【第2R成績】

 奇跡の瞬間は見逃した。いや、入るとは思っていなかった。525ヤードの8番パー5。残り255ヤードのフェアウエーから3番ユーティリティーで放った第2打はグリーン手前のラフに着弾。そのままグリーン上を転がり、ピンに当たってカップに沈んだ。

 「ピンは狙っていなかったのに、ピンにまっすぐ飛んだので(グリーンの)奥に外れると思った。全然見えなかった。まさか1カ月に2回やるとは思わなかったから、ちょっとびっくりですね」

 2週前のISPSハンダ・グローバル・カップ第3日、511ヤードの16番パー5で自身初のアルバトロスを達成した。それから6ラウンド目で2度目の快挙。アルバトロスの確率は男子プロゴルファーでも約1万2000ラウンドに1回と言われる。それを6ラウンドで2回も記録したのだから驚くのも当然だ。

 歴史的一打を生み出したのはミズノのJPX・E3(ロフト角19度)。シニアも使えるアマチュア向けのやさしいUTだ。3年前に1球だけ試打して「一目ぼれした」。既に販売終了した廃盤モデルだが「球が上がってくれるので手放せない」と何も調整もせずに使い続けている。

 男子ツアーのアルバトロスは詳細データが残る85年以降で38例目。通算2回記録したのは武藤が6人目で、年間2回は89年新井規矩雄に次ぐ史上2人目の快挙だ。前日は北海道クラシックGCのコースレコードとなる64をマーク。神がかっている2日間で実に6打のリードをつくった。

 「このゴルフをあと2日続ければ誰もかなわないでしょう。これで負けたらしょうがないと思える2日間。あと2日は分からないけど」。メジャー初制覇へ向けて独走態勢は整った。

 ▽アルバトロス パーより3打少ない打数で上がること。パー5なら2打目でカップイン、パー4ならホールインワンを指す。もともとは「アホウドリ」を意味する英語で「ダブルイーグル」ともいう。ホールインワンより難しいとされ、アマチュアゴルファーがアルバトロスを出す確率は600万回に1回ともいわれる。ちなみにパーより4打少ない打数(例えばパー5でホールインワン)で上がることは「コンドル」「ダブルアルバトロス」などと呼ばれる。

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