桃子「64」首位!初メジャー王手「やってきたこと表現する」

[ 2015年9月13日 05:30 ]

18番、バーディーを奪いガッツポーズをする上田桃子

女子ゴルフツアー 日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯第3日

(9月12日 長崎県長崎市 パサージュ琴海アイランドGC=6735ヤード、パー72)
 スコアが動くムービングデーに上田桃子(29=かんぽ生命)がジャンプアップだ。首位と8打差の24位から出ると、1イーグル、6バーディーの64をマークし、通算6アンダーの210でテレサ・ルー(27=台湾)と並んで首位に立った。64ストロークはメジャー大会における18ホールの最少ストロークタイ記録で、勢いそのままに自身初のメジャー獲りに挑む。
【第3R成績】

 前日までとは真逆の南風と厳しいピンポジションが多くの選手を苦しめ、この日アンダーパーをマークしたのは10人だけ。それでも上田は「最後の最後まで気を抜けない一日だったので、良い集中力を保てた」と難セッティングをねじ伏せ、スコアを大きく伸ばした。

 6番で30ヤードのアプローチを1・5メートルに寄せてバーディーを奪い、「気持ちが落ち着いた」とここから快進撃が始まった。9番パー5は残り130ヤードの第3打を9Iで打つと、カップに転がり込んでイーグル。終盤は15番で8メートル、16番で6メートル、17番で1・5メートル、18番は8メートルをねじ込んで4連続バーディーと最後まで集中力を切らさなかった。

 今季は前週まで19試合に出場し、トップ10入りは13試合。賞金ランキングでは日本勢最高の4位につけるも、まだ優勝はない。シーズン開幕前は03年に不動裕理が達成した年間10勝超えを目標に掲げており「本当に難しい目標だったと痛感している」という。一方で、「底辺が上がってきているのは感じている」との言葉通り、平均パット数(1・7758で6位)やリカバリー率(72・2388で1位)と多くの項目で部門別成績は上位。かみ合えばすぐにでも結果が出る状態にいる。

 ツアー通算11勝で07年には賞金女王に輝いたが、意外にもメジャーで優勝経験はない。賞金ランク1位のイ・ボミ、同2位のテレサ・ルーとの最終日を「ずっと目標にしている大会の一つ。やれることはやってきたので最終日はそれを表現するだけ」と冷静に見据えた。初のビッグタイトル獲得へ、この上ない舞台が整っている。

 ≪吉田弓美子も≫メジャー大会における18ホールの最少ストロークは64。いずれも日本女子プロ選手権で記録されており、過去には浜田光子(86年最終ラウンド)、中道かおり(05年最終ラウンド)、吉田弓美子(12年第1ラウンド)の3人がマークしている。今回の上田桃子で4人目となる。

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