レスリング男子は大苦戦…松本、山口が惨敗で五輪枠に届かず

[ 2015年9月13日 05:30 ]

男子フリー61キロ級3位決定戦でブルガリア選手に敗れ、引き揚げる鴨居

レスリング世界選手権第5日

(9月11日 米ラスベガス)
 男子フリースタイルは86キロ級の松本篤史(27=ALSOK)と97キロ級の山口剛(26=ブシロード)がいずれも5位以内を逃し、この大会での五輪枠獲得はならなかった。メダルラッシュの女子とは対照的に、男子はグレコローマンスタイルから引き続き、メダルどころか五輪枠にも届かない惨状。大会最終日は男子フリー74キロ級で昨年銀メダルの高谷惣亮(26=ALSOK)らが登場する。

 8階級で1勝しかできなかったグレコに続き、フリーでも男子が窮地に追い込まれた。最終日の4階級を残し日本男子が確保した五輪枠はいまだゼロ。メダルはおろか、1試合勝つだけでも四苦八苦しているのが現状だ。

 86キロ級の松本は1回戦で大会を連覇したサドゥラエフ(ロシア)に完敗し、敗者復活戦でもモンゴル選手に競り負けた。重量級は外国勢との差が特に大きく、97キロ級の山口も2年ぶりの世界選手権で初戦敗退。「五輪予選となると大会の雰囲気が全く違った。独特のムードで力を出し切れなかった」と悔し泣きだった。五輪では実施されない61キロ級の鴨居が「チームジャパンとしてやってきたことが間違っていないと証明したかった」と敗者復活戦を勝ち上がったが、最後は3位決定戦で敗れてメダルを逃した。

 男子フリーの和田貴広強化委員長は「全体的に攻めが単発。技術力以前の問題で得点する執念が足りない」と険しい表情。アジア予選など来春以降に五輪枠を争うチャンスは3回残っているが、厳しい現実を突きつけられている。

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