春場所どころか…「向こう何場所かを中止になるのではないか」

[ 2011年2月3日 07:13 ]

大相撲八百長疑惑

 野球賭博問題から続く大相撲の不祥事の連鎖は、何度も取り沙汰されては消えていた八百長疑惑にまで発展した。土俵外ではなく、土俵の中でのスキャンダルだけに今後の場所開催の可否や、相撲のあるべき姿を問われる事態にもなりそうだ。

 野球賭博問題に揺れた昨年7月には名古屋場所開催が危ぶまれた。3月13日に大阪府立体育会館で初日を迎える春場所にも暗雲が漂ってきた。

 放駒理事長は「大阪場所前までには片付けたい」と開催を前提としている。しかし30代の若手親方は「春場所がどうとかではなく、向こう何場所かを中止にする必要性が出てくるのではないか。協会全体で受け止める問題だ」と指摘した。今後の展開次第ではNHKの中継中止問題も浮上しかねない。

 三役経験のあるベテラン力士からモンゴル勢、学生相撲出身者まで入り乱れての疑惑。携帯電話のメールを使っての“打ち合わせ”がうかがえ、文面には罪の意識が全く感じられない。

 角界の根幹を揺るがす問題に対し、相撲協会は迅速かつ厳正に対処する方針を明らかにした。外部による特別調査委員会が解明に当たる。高木文部科学相は八百長が事実なら、公益法人認定を取り消す可能性も検討するという。事態は泥沼化の様相を呈してきた。

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2011年2月3日のニュース