遼、屈辱の逆転負け…格下に一度もリード奪えず

[ 2011年1月10日 06:00 ]

9番、アジアチーム劣勢の状況を伝えるボードの横でラインを見る石川

 2011年初戦はよもやの大逆転負けに終わった。男子ゴルフのロイヤル・トロフィー最終日は9日、タイ・ホアヒンのブラックマウンテンゴルフクラブ(7420ヤード、パー72)で行われ、ダブルス2連勝で迎えた石川遼(19=パナソニック)は、シングルスで世界ランクでは69位と格下のリス・デービス(25=英国)と対戦。得意の1Wが再三乱れて、4&2でいいところなく敗れた。池田勇太(25=日清食品)、薗田峻輔(21=フリー)らも相次いで敗れ、アジアはシングルスで2分け6敗と大崩れ。4ポイントのアドバンテージをひっくり返され、欧州に合計得点7―9で敗れた。

 一度もリードを奪えず、一時は5ダウンと引き離された。ドーミーホールの14番から相手の連続ボギーで生き延びたが、自力で挽回することはできなかった。2ホール残して4ダウンでの決着。完敗に石川の表情は逆にサバサバとしていた。

 「ダブルスとシングルスは別物だと考えていた。シングルスで実力が分かると思っていた。これが実力だと思います」

 ペアを組む薗田に助けてもらえたダブルスと違い、シングルスでごまかしは利かなかった。初日から不安を抱えていた1Wが大乱調。「バックスイングからの切り返しの速度が一定でなかった」と2、12番でティーショットを池に入れ、最終ホールとなった16番でも1Wで右のブッシュに打ち込んだ。自らのミスで相手を楽にしてしまった。

 昨年11月から左足寄りにボールを置くスイングに改造中だが、安定しない。「トップの時に右足に体重が乗り切らないまま切り返していた」と問題点を認識しつつも修正することは難しかった。

 チームも最終日に大崩れし4ポイントのリードをひっくり返された。初出場の池田、薗田とともに国際試合に臨めたことに「世代的に将来へいい経験になる」としつつも結果はほろ苦いものとなった。

 今後は恒例のスキー合宿を行った後、2月17日からの米ツアー、ノーザントラストオープンで本格的なシーズンをスタートさせる。「もっと安定したスイングを求めたい。2月に米国へ行く前に自分を見つめ直す機会をもらえた」。マスターズまで残り3カ月。新年初戦でまず1つ、課題が見つかった。

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2011年1月10日のニュース