復調見えた大ジャンプ 伊東「葛西さんの腕にかみついてでも」

[ 2011年1月10日 16:46 ]

男子で優勝した伊東大貴のジャンプ

ノルディックスキーHBC杯ジャンプ競技会

(1月10日
札幌市大倉山=HS134メートル、K点120メートル=)
 順当に勝ち上がって迎えた決勝で復調の兆しを見せた。目まぐるしく風向きが変わる難条件の下、伊東は2位の葛西を10メートルも引き離す大ジャンプ。「(欧州から)帰ってきて、やっとまずまずのジャンプが出た」とほっとした表情を浮かべた。

 この札幌の4連戦のためにジャンプ週間の途中で帰国したが、前日までは低調だった。助走で頭や尻の位置がぶれて踏み切りが早くなっているといい、現在は修正中。8日の札幌五輪記念は体調不良で棄権したほか、9日のSTV杯は葛西に次ぐ2位だった。

 この日も準決勝までの3回の飛躍は葛西に及ばなかったが、決勝ではようやくしっかり踏み切り、飛距離を伸ばした。全日本スキー連盟の横川チーフコーチは「まだ本物ではないが、ようやく戻りつつある」と評価した。

 最後は「葛西さんの腕にかみついてでも、食らい付きたい」と意地も見せ、勝負どころを抑えて2連覇を果たした。25歳は「まだ完成していないが、優勝は弾みになる」。照準を合わせる世界選手権(オスロ)に向け、手応えはつかんだ。

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2011年1月10日のニュース