白鵬 2場所連続の全勝優勝!

[ 2010年5月23日 17:49 ]

白鵬が寄り切りで日馬富士を下し、2場所連続の全勝優勝を決める

 大相撲夏場所千秋楽が23日、東京都墨田区の両国国技館で行われ、横綱白鵬(25)=本名ムンフバト・ダバジャルガル、モンゴル出身、宮城野部屋=が大関日馬富士を下し、春場所に続く6度目の15戦全勝優勝を果たした。2場所連続の全勝優勝は、04年春場所に達成した横綱朝青龍以来で白鵬は初めて。

白鵬が危なげない相撲を15日間続け、全盛期にいることを誇示した。
 スピードのある厳しい立ち合いから組んで良し、離れて良し。特に12日目に把瑠都を速攻で押し出したのは圧巻だった。14日目の琴欧洲戦も差し身のうまさで自分の体勢をつくり、懐の深さを示した。現在「32」の連勝はまだまだ伸びそうだ。
 大関以下には、白鵬の独走を許した責任がある。期待の高かった新大関把瑠都はけいこ不足。8日目の鶴竜戦で初黒星の後、10日目から3連敗。14勝した先場所のような突き、押しが戻らなければ、初優勝は遠い。
 ほかの4大関は9勝止まり。日馬富士は左ひざのけがが響き、琴欧洲の取り口のムラは改善されていない。魁皇の通算千勝は立派だが、琴光喜とともに衰えが隠せない。
 日本人の若手もアピール不足。稀勢の里は関脇で勝ち越しはしたが、4日目に魁皇のはたきに屈するなどもろさを露呈した。小結の栃煌山は横綱、大関陣に勝てず、負け越した。阿覧は積極的に前へ出る相撲に開眼して12勝。栃ノ心は左上手を取ってからの力強さが光り4大関を撃破し、いずれも敢闘賞を取った。
 それにしても白鵬だけが強いのでは優勝争いが盛り上がらない。今場所は平日に空席が目立った。大関以下の力士たちは普段から白鵬の元へ出げいこに赴くなどして鍛えなければ、差は埋まらないだろう。

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2010年5月23日のニュース