藍 快挙射程圏内だ!2打差6位

[ 2010年3月7日 06:00 ]

<ダイキンオーキッドレディース2日目>18番、ホールアウトし笑顔を見せる宮里藍

 女子ゴルフツアーのダイキン・オーキッド・レディース第2日は6日、沖縄県南城市の琉球ゴルフ倶楽部(6439ヤード パー72)で行われ、宮里藍(24=サントリー)が3週連続優勝を視界にとらえた。連戦の疲れが出た前半はボギー先行の苦しいゴルフが続いたが、後半に巻き返して4バーディー、3ボギーの71。通算3アンダーで首位と2打差の6位につけた。3週連続Vに挑むのは今回が3度目。米ツアーで開幕2連勝を飾るなど、世界の舞台で大きく成長した宮里が、3度目の正直での快挙達成となるか。

【第2R


 ラウンドを終えたばかりの宮里の表情がパッと輝いた。スコアカード提出を終えて引き揚げてくると、長兄・聖志の1歳の愛娘、宮里のめいっ子にあたるそらちゃんを見つけた。
 中継局のインタビューと公式会見のわずかな空き時間。「ちょっと遊んでっていいですか?」。可愛いめいっ子に駆け寄って仲良くじゃれ合った。「大きくなったら“藍ちゃん”と呼ばせる。まだオバちゃんとは呼ばせません」と笑顔いっぱい。正月以来の再会は最高のエネルギーになった。
 タイ、シンガポールに比べれば沖縄の暑さはマシとはいえ、消耗した体はさらに体力を失った。「前半は思うように足が動いてくれなかった」と3番や9番ではグリーンを外し、難しいアプローチを残してボギー。4番パー5は1メートルのパットをひっかけて、3パットのボギーと苦しんだ。
 「余裕がなくなって先週までにないイライラがあった」というが、今の宮里はここから巻き返す力がある。ハーフターンで約30分間の小休止。「気合を入れてたくさん下半身を動かそうと考えた」と10番から連続バーディーを奪うと、ドライバーも距離が出て、通算3アンダーまでばん回した。
 ラウンド中に口にする栄養補給食品もスタミナ維持の方法の一つだ。「今年から水ばかり飲むのではなく、こまめに食べ物をとり始めた。最善の準備をするための方法を考えた結果です」。そんな意識の変化も試合続きの体を支えている。
 3週連続優勝への挑戦は今回が3度目。04年プロミス・レディースは疲労困ぱいで初日46位と出遅れて、05年廣済堂レディースにいたっては疲労蓄積による首と肩の痛みで無念の欠場だった。しかし、米ツアーでの経験を生かし、今回はしっかりと優勝争いをしている。「一打一打しっかりと自分をコントロールしていきたい」。2打差で迎える最終日。宮里は残った力を振り絞る。

 ≪聖志「逆転の可能性は十分」≫宮里の兄・聖志は「調子に乗ってますね、いい意味で」と後半に巻き返した底力に舌を巻いた。「2打差だから逆転の可能性は十分ある。これだけ応援されてやる気が出ると思うから、むしろ冷静に頑張ってほしい」。先週のHSBC女子チャンピオンズ最終日だった2月28日は33歳の誕生日。“バースデーV”をプレゼントしてくれた妹に今週も期待を込めた。

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2010年3月7日のニュース