日本勢最年少 19歳栃本が自己最高6位

[ 2009年11月30日 06:00 ]

 スキー・ジャンプのW杯は28日、フィンランドのクーサモで個人第1戦(HS142メートル、K点120メートル)を行い、19歳の栃本翔平(雪印)が135・5メートル、136メートルをそろえ、282・7点で自己最高の10位を上回る6位に入った。日本勢は伊東大貴(雪印)9位、葛西紀明(土屋ホーム)10位、竹内択(北野建設)27位。湯本史寿(東京美装)は2回目に進めなかった。ビョルンアイナル・ロメレン(ノルウェー)が139・5メートル、139メートルの299・8点で通算8勝目を挙げた。

 クールな19歳が複雑な表情でジャンプ台を見上げた。W杯初の1ケタ順位も、1回目の5位から順位を下げ「初戦としてはいい出来だったけど、うれしさと悔しさが半々です」と唇をかんだ。
 前日27日の団体戦では「風が当たれば誰でも飛べる」と言い切り、風に恵まれず8位に惨敗した日本チームの声を代弁した。そのうっ憤を遠征メンバー6人中最年少で、39歳のベテラン岡部孝信(雪印)よりも20歳年下の栃本が晴らした。昨季のW杯総合王者、シュリーレンツァウアー(オーストリア)とは同年代。世代交代の進まなかった日本にとって待望の新星がようやく頭角を現した。
 バンクーバー冬季五輪のジャンプ日本代表5枠は来年1月6日までのW杯ランキングで決まる。W杯開幕戦の6位で初の五輪代表をグッと引き寄せたが、それでも「(五輪は)調子が良ければ出られる。今は目の前の大会を大事にしたい」と冷静だった。

続きを表示

2009年11月30日のニュース