諸見里悔し泣き…パット届かず逆転許す

[ 2009年11月30日 06:00 ]

<LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ・最終日>テレビ取材中に涙を流す諸見里しのぶ

 【LPGAツアー選手権リコーカップ最終日】持てる力を最後まで振り絞った。18番パー4。諸見里は第2打をピン右8メートルのバーディーチャンスにつけた。決めれば通算6アンダーで先にホールアウトしていた横峯と並びプレーオフに進むことができる。しかし、賞金女王の望みを懸けたパットは左手前にわずかにショートした。

 「最後のバーディーパットが入ってくれたら最高でしたけど…。ただ、最後まで奇跡を信じてゴルフができて、貴重な経験でした」。ホールアウト後は横峯と抱き合いライバルを祝福。目は真っ赤だったが、ギャラリーの前では感情を表に出さなかった。しかし表彰式を終えクラブハウスに戻るとトイレに駆け込み号泣。おえつが外にまで漏れてきた。報道陣には涙の意味を「緊張から解放された安どの涙だった」と説明した。
 最終日は“勝負カラー”の赤いウエアを着てコースに出た。「負けられない」重圧に5、7番とボギーが先行する苦しい展開。そこから8、9番の連続バーディーで盛り返す。15番でボギーを叩くが、直後の16番で6メートルを沈めて必死のパーセーブ。17番では3メートルのバーディーパットを決めて食い下がった。しかし粘りもそこまでだった。
 夢にまで見た女王にはあと一歩及ばなかった。それでも今季はツアー全試合を戦い収穫も多かった。「開幕前の目標は2勝以上でしたから、それを上回った自分を褒めたい。来年、海外メジャーに行けるのも大きい」と出場権を獲得したナビスコ選手権、全米女子オープンに思いをはせた。
 「泣けるほど一生懸命のゴルフができた。来年、もう1回頑張って今年以上に素晴らしい1年間にしたい」。いつまでも泣いてはいられない。新たな挑戦はすぐに始まる。

続きを表示

2009年11月30日のニュース