今でも否認の元親方法廷に 謝罪の手紙で遺族の心情逆なで

[ 2009年2月12日 07:47 ]

 大相撲時津風部屋の序ノ口力士、時太山=当時(17)、本名斉藤俊さん=の暴行死事件で、傷害致死罪に問われた元親方山本順一被告(58)の初公判が12日、名古屋地裁(芦沢政治裁判長)で開かれる。

 「あくまでけいこだった」と事件への関与を否認する山本被告は起訴後も保釈請求が認められず、公の場に姿を現すのは約1年ぶり。
 山本被告は昨年11月、死亡した時太山=当時(17)、本名斉藤俊さん=の父正人さん(52)に1通の手紙を送った。
 封筒に入れた便せん2枚に「ご両親様にはいくらおわびの言葉を申し上げても足りるものではございません」などと謝罪の言葉がつづられていた。
 しかし弟子を指導する立場にあった自身の関与には触れず、正人さんの感情を逆なでするだけだった。
 事件直後の2007年6月、記者会見した山本被告は制裁目的の暴行を否定し、弟子入りした斉藤さんの生活態度について批判した。その後も「弟子が勝手にやった」と自らの責任は認めていない。
 現役時代は小結まで上り、32歳で引退。02年8月に時津風部屋を継承した。温厚な人柄で知られたが、酔って弟子に当たるなど酒癖の悪さが関係者の間で問題視されていた。

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