史上初!中学生W杯代表誕生「ビックリ」

[ 2008年10月27日 06:00 ]

 スピードスケート全日本距離別選手権最終日が26日、長野市・エムウエーブで行われ、W杯前半戦の女子長距離日本代表に、北海道・早来中3年の高山梨沙(15)が中学生として史上初めて選出された。第2日の三千メートル7位が評価され、将来を期待されての大抜てきとなった。男子千メートルでは長島圭一郎(26=日本電産サンキョー)が大会新の1分10秒25で制し、五百メートルと合わせて2冠を獲得。女子千メートルでは吉井小百合(23=日本電産サンキョー)が2年連続で五百メートルとの2冠を達成した。

 スピードスケート界待望の超新星が誕生した。長野から自宅のある北海道へと移動中、代表入りの朗報をもらった高山は「ビックリしています。まだ実感はわきませんが、いい結果を出せたらいい」と喜んだ。
 将来を嘱望されての大抜てきだった。昨年の真駒内選抜五千メートルで史上最年少優勝。今季も順調に成長し、W杯前半戦の選考会を兼ねる今大会三千メートルで国内自己ベスト4分20秒30の7位と健闘した。同種目の出場枠は5だが、競技終了後に行われた選考会議では「五輪強化の観点から検討し選考する」という選考基準にのっとって、満場一致で選出。鈴木恵一スピード強化部長は「7位はさすが。シニアでどれだけやれるか(14年)ソチ五輪に向けて強化部として鍛えてみたい」と説明した。
 中学生のW杯代表入りは初の快挙だ。W杯の出場資格は今年6月30日の時点で15歳以上となっており、6月29日生まれの高山はギリギリ資格を満たす運もあった。バンクーバー五輪についても、鈴木強化部長は「発展途上の選手は爆発力がある。可能性はなきにしもあらず」と期待。W杯にはベルリン大会(11月7~9日)、ヘーレンフェーン大会(14~16日)の千五百メートルと三千メートルに出場するが、結果次第では一躍バンクーバーの星となる可能性も出てきた。

 ◆高山 梨沙(たかやま・りさ)1993年(平5)6月29日、北海道・美幌町生まれの15歳。小3でスケートを始める。現在は橋本聖子を生んだ早来中に通う。昨年は真駒内選抜五千メートル、全日本ジュニア総合を史上最年少で制覇。尊敬する選手は田畑真紀。1メートル61、56キロ。血液型A。

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2008年10月27日のニュース