元若ノ鵬側 解雇無効を主張、本人は出廷せず

[ 2008年10月27日 10:23 ]

 大麻所持容疑で逮捕、現役力士として初めて日本相撲協会から解雇された元幕内若ノ鵬のガグロエフ・ソスラン元力士(20)=起訴猶予=が「過去の事例と比べ厳し過ぎる。権利の乱用で解雇は無効」と、力士の地位確認を求めた訴訟の第1回口頭弁論が27日、東京地裁(渡辺弘裁判長)であり、協会側は「処分は正当」と反論した。

 元力士本人は姿を見せず、代理人の宮田真弁護士が記者会見し「協会に迷惑が掛かるので、出廷を避けた。協会に戻ることが本人の最大の希望で『お願いします』と話していた」と説明した。
 協会側は答弁書で「薬物使用は『相撲道』に反し、協会の信用を傷つけた」と主張した。

 ロシア出身のガグロエフ元力士は、興行の在留資格で日本に滞在。解雇の3カ月後には強制退去となる可能性があり、仮処分も同時に申し立てている。
 訴状によると、同協会は8月18日の元力士の逮捕を受け、同21日に緊急理事会を開き、解雇を決めた。
 ガグロエフ元力士は解雇後、週刊現代で大関琴欧洲ら現役力士4人を名指しし「八百長をした」と告発。同誌の別の八百長疑惑記事をめぐる名誉棄損訴訟で、被告の講談社側が証人申請したが、東京地裁で却下された。

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2008年10月27日のニュース