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冨安 23日米国戦で“あうんの呼吸”再演、麻也にCBの「相棒」10カ月ぶりに帰ってきた

[ 2022年9月22日 02:00 ]

ミニゲームをする(左から)旗手、冨安、上田(撮影・小海途 良幹)
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 日本代表は20日、国際親善試合が開催されるドイツ・デュッセルドルフで合宿2日目を迎えた。同日の実戦形式の練習では、DF冨安健洋(23=アーセナル)とDF吉田麻也(34=シャルケ)との黄金コンビ復活。冨安は23日の米国戦または27日のエクアドル戦に出場すれば、森保ジャパンとしては昨年11月のオマーン戦以来、約10カ月ぶりにピッチに立つことになる。21日には冒頭15分以外を非公開とし、米国戦に向けて調整した。

 頼りになる“相棒”が戻ってきた。11対10の変則ミニゲームの1本目で、吉田の隣に立ったのは冨安だった。「ケガで練習もできないという状態と比べたらポジティブ。良い精神状態とコンディションでやれている」。長く苦しめられている負傷の影響など感じさせないプレーぶりで、復活をアピールした。

 黄金コンビの再結成だ。冨安は18年10月12日のパナマ戦で代表初出場を飾り、着実に地位を確立。代表ユニホームに袖を通して戦った28試合のうち、19試合で吉田と組んで世界の猛者たちをはじき返してきた。戦績は14勝2分け3敗で失点8。圧倒的といえる数字をピッチで残している。

 昨年12月に右ふくらはぎを痛め、2月中旬には逆の左ふくらはぎを負傷。1月からのW杯最終予選4試合に出場できず、6月の4連戦もピッチに立てなかった。その間に板倉がセンターバックで安定感のあるプレーを示しサイドバックもこなす伊藤の台頭もあった。谷口や初招集の瀬古もポジションを狙うなど競争は激しい。

 ただ、サバイバルは大歓迎だ。「競争はどこでサッカーをしていてもあるもの。競争が人を成長させる」。W杯前の最後の合宿で、盤石だった自身の立ち位置を脅かそうとライバルたちが襲いかかってくる。だが、譲るつもりなど毛頭ない。圧倒的な実力を示し、心配の声を封殺する。

 24歳で迎えるW杯に出場すれば、センターバックとして02年の中田浩二の22歳に次ぐ歴代2位の年少記録。吉田と組むと、日本代表が出場した過去のW杯6大会と比べて最も身長の高い組み合わせだ。海外組として世界基準を知る2人の「あうんの呼吸」は、この秋14年ぶりにコンビが復活するドラマ「相棒」の杉下右京&亀山薫に負けず劣らずだ。

 「ピッチで自分の価値を証明することしかない」。今遠征の2試合で、冨安が完全復活ののろしを上げる。

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2022年9月22日のニュース