×

オーストラリアをW杯に導いた踊るGKは「ヒーローじゃない。自分の役割を果たしただけ」と控えめ

[ 2022年6月14日 07:19 ]

W杯予選大陸間プレーオフ   オーストラリア0―0(PK5―4)ペルー ( 2022年6月13日    カタール・アルラヤン )

PK戦で活躍し、オーストラリアをW杯本大会へ導いたGKレッドマイン(左)=ロイター

 アジア5位オーストラリアが延長0―0の末に突入した南米5位ペルーとのPK戦を5―4で制し、5大会連続6回目の本大会出場を決めた。

 ヒーローは延長後半アディショナルタイムから出場した“ピンチGK”のレッドマインだ。シドニーFC所属の33歳は、この試合が代表戦出場わずか3戦目。1メートル94の長身でPK戦要員として起用されると、キッカーが蹴るまでゴールライン上を左右に動きながら踊るように手足を上下させ、時には屈伸も交えて相手にプレッシャーをかけた。

 先蹴りのオーストラリアは1人目が止められたものの、ペルーは3人目がポストに当てて失敗。レッドマインは5―4で迎えた相手6人目のキックを右に跳んでセーブして勝利をもたらし、アーノルド監督の期待に応えた。

 レッドマインは「ちょっと言葉がないよ。チームやスタッフに感謝しきれない」と取材に対応。「分かっていると思うけど、自分の手柄ではないよ」と戸惑った様子も見せた。

 「選手は120分走り抜いた。(頑張ったのは)ピッチにいた11人だけじゃない。ベンチの選手もそうだし、メンバーに入れなかった選手もいる。チームの努力だよ」

 PK戦突入時の起用に関しては事前に話があったといい「心には留めていた。練習では意識していたけど、結局は(跳ぶのは)右か左。“宿題”は済ませていた。120分を走り抜いた選手に感謝しているよ」と改めてチームメートに頭を下げた。丸刈り風のヘアスタイルに長い顎ひげで人目を引く巨漢守護神は「俺はヒーローじゃない。他の選手と同じように自分の役割を果たしただけ」と最後まで控えめだった。

続きを表示

2022年6月14日のニュース