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“イナズマ純也”だ神話弾!伊東が決めれば7戦全勝 最終予選3戦連発でカズ&呂比須に並んだ

[ 2022年1月28日 05:30 ]

カタールW杯アジア最終予選B組   日本2ー0中国 ( 2022年1月27日    埼玉 )

<日本・中国>後半16分、チーム2点目を挙げ祝福される伊東(右から4人目)=撮影・小海途 良幹
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 7大会連続出場を狙う日本代表は埼玉スタジアムで中国を2―0で制し、4連勝を飾った。大車輪の活躍を見せたのは伊東純也(28=ゲンク)。先制点となった前半13分の大迫勇也(31=神戸)のPK獲得に貢献し、後半16分には3試合連続となるゴールを頭で決めて突き放した。5勝2敗の勝ち点15で2位を維持した日本は、2月1日に埼玉スタジアムで首位のサウジアラビアと対戦する。 

 埼玉スタジアムに“金色の稲妻”が走った。後半16分、右サイドから中央に走り込んだ伊東は、DF中山の左クロスを「ふかさないことだけを意識した」と頭で叩きつけた。試合を決定づけたチーム2点目は、歴代2位タイ、史上4人目となる最終予選3戦連続ゴール。94年予選の三浦知良、98年予選での呂比須ワグナーという偉大な先輩に肩を並べた。

 「そんな得点するタイプではないので結構自分でも驚いている感じではありますけど、“毎試合ゴールに絡んでやろう”と思っている」

 前半11分にはDF酒井の縦パスに抜け出して放ったクロスが相手MFのハンドを誘発。「ラッキーでしたけど、あそこで1点取れたのは大きい」とPK奪取で大迫の先制点にも貢献した。セットプレーではFKと全てのCKのキッカーを担当。金髪をたなびかせ、森保ジャパンの攻撃を活性化し続けた。

 日の当たる道を歩んできたわけではない。中学入学前に横浜ジュニアユースの入団テストを受けるも不合格。卒業後は地元の公立の逗葉高校に進学。全国大会とは無縁だった。しかし、強豪桐光学園と試合をした時に、ドリブル突破から奪ったゴールが運良く大学スカウトの目に留まった。武器のスピードで道を切り開き、当時関東2部リーグだった神奈川大で活躍。4年時に2年連続リーグ得点王とベストイレブンに輝き、15年に甲府でプロになることができた。

 19年2月に柏からベルギー1部のゲンクへ移籍し、磨き続けた個の力はさらに開花。今季は23試合5得点10アシストと好調を維持している。今月初旬には新型コロナに感染したが、完全復調。「国を背負っているので中途半端な気持ちではできない。年齢も上の方になって、自分が結果を出して引っ張っていかなきゃと責任感は増している」。気を吐き、プレーヤー・オブ・ザ・マッチにも選ばれた。

 国際Aマッチで得点した試合はこれで7戦全勝。テレビ解説の松木安太郎氏が発した「イナズマ純也」もネットを席巻した。2月1日のサウジアラビア戦では、前回18年予選のMF原口に並ぶ史上最多の4戦連発が懸かる。「自分が決めたい気持ちもありますけど、チームが勝つことが優先なので、ゴールに絡めるようにしたい」。スーパーサブから完全に脱した金髪のヒーローは、力強く言った。

 ◇伊東 純也(いとう・じゅんや)1993年(平5)3月9日生まれ、神奈川県横須賀市出身の28歳。逗葉高―神奈川大を経て15年に甲府に入団。16年に柏に完全移籍し、19年2月にベルギー1部ゲンク入り。森保ジャパンには発足当初から選出。21年11月23日には自身のSNSで一般女性との結婚を発表。J1通算131試合23得点。国際Aマッチ通算30試合8得点。1メートル76、68キロ。利き足は右。血液型A。

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