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FC東京がベンゲル氏招へいへ 来季“アドバイザー役”託す「ミクシィ」新体制下での目玉に

[ 2021年10月16日 05:31 ]

アーセン・ベンゲル氏(AP)
Photo By AP

 FC東京が来季に向け、元プレミアリーグ・アーセナル監督でJ1名古屋の指揮経験もあるアーセン・ベンゲル氏(71)の招へいに動いていることが15日、分かった。複数の関係者によると、アドバイザー的な役割を託す見込み。18年からチームを率いる長谷川健太監督(56)の今季限りでの退任が有力視される中、後任候補はベンゲル氏のコネクションから絞り込む計画もあるという。IT大手「ミクシィ」がクラブの経営権を取得する方針を固めて動きだしており、新体制下で迎える“改革元年”の目玉の一つとなりそうだ。

 首都クラブが大きく変貌しようとしている。FC東京は東京ガスサッカー部を前身とし、1998年に東京ガスなど161団体が出資して「東京フットボールクラブ」を設立。東京ガスがクラブ運営に大きな影響力を持っていた。18年からはミクシィが主要株主として出資。同社は来季からの経営権取得に向けて動いており、すでに取締役会で新たな株式取得の賛同を得られているという。今後、J理事会やクラブの株主総会から承認を得る必要はあるものの、株式の過半数を保有して来季からのクラブ経営に本格的に取り組む可能性はより高くなっている。

 ベンゲル氏は95~96年に名古屋の指揮官として辣腕(らつわん)を振るった。96年からはアーセナル監督として2018年までの長期政権を築き、元フランス代表MFビエラや同FWアンリら多くの世界的スターを育成。現在はFIFA(国際サッカー連盟)で世界的発展部門責任者として活動している。

 リーグ初制覇を目指した今季のFC東京は現在9位と苦闘が続く。経営面でクラブが新しく生まれ変わろうとしている中、世界的な名将の力を借りて、チームを一からつくり直していく。

 ◇アーセン・ベンゲル 1949年10月22日生まれ、フランス・ストラスブール出身の71歳。現役時代はMF。84年にナンシーで監督業をスタートさせ、モナコ、名古屋を経て96年からアーセナルを指揮。03~04年には26勝12分けでシーズン無敗優勝するなどプレミアリーグを3度制覇。18年に退任するまで長期政権を築いた。03年には大英帝国勲章を受勲した。

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2021年10月16日のニュース