キャプ翼と同じ“リアル南葛SC”が関東2部昇格 作者高橋氏「漫画のとは違う」

[ 2020年11月28日 19:21 ]

関東社会人サッカー大会準決勝・TIU戦の延長前半3分、勝ち越し弾を決めたDF加藤(左から3人目)にFW佐々木主将(右から2人目)らイレブンが駆け寄る(撮影・岩田浩史)
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 人気サッカー漫画「キャプテン翼」の作者、高橋陽一さんがオーナーを務める社会人サッカーチーム「南葛SC」(東京1部1位)が28日、埼玉スタジアム第3グラウンド(さいたま市)で行われた関東社会人サッカー大会準決勝でTIU(埼玉1部1位)を延長戦の末4―2で下し、来季の関東2部リーグ昇格を決めた。

 同大会で優勝、準優勝の2チームが昇格する規定で、同じく準決勝に勝ったアヴェントゥーラ川口(埼玉1部2位)も昇格する。決勝戦は29日。

 「南葛SC」は「キャプテン翼」の主人公・大空翼が小学生時代に所属した市の選抜チームと同じ名称。白地に水色のラインが入ったシンプルなユニホームも漫画と同じだ。ピッチ脇には「ロベルトノート52ページを忘れるな」と、漫画をほうふつさせる垂れ幕も掲げられた。

 東京都葛飾区を拠点とする「常磐クラブ」「葛飾ヴィトアード」が前身で、同区出身の高橋陽一さんが後援会長に就任したのを機に2014年シーズンから「南葛SC」に改名。「葛飾よりJリーグへ」を合言葉にしており、この日の勝利で目標に1つ近付いた。

 現在はチーム代表を務める高橋さんは、南葛SCとして7年目での都リーグ突破に「長かった。でも漫画のように上手くは行きません。きょうも90分で決めたかったところだけど、勝てて良かった。選手はよく頑張った」とイレブンを称えた。

 ゲームは2点を先行しながら、後半終了間際に追いつかれる嫌な展開。重苦しい空気を振り払ったのは、右サイドバック加藤颯人の左足だった。延長前半3分、FKで得たボールは中央から右サイドに振られ、オーバーラップした加藤へ。1人かわして左足を軽く振り抜いたシュートがゴール左に突き刺さった。加藤によると今季初ゴール。相手に渡った主導権を取り戻す千金弾に、駆け寄ったMF村越健太が「ここで決めるかね~」と笑顔で冷やかした。

 「軽く蹴ったんじゃない。いつも力んで蹴って外れるけど、きょうはなぜか力が入らなかった。それが良かったんでしょうか」とホッとした表情。同前半8分にはMF河本明人が4点目を決めてダメ押しした。

 J1鹿島などで活躍し、昨年から加入したFW佐々木竜太主将は、前半終了間際に相手DF2人をかわして先制ゴール。「いい時間に先制したけど、崩れてしまうのは良くない」と反省したが「きょうは内容より結果が大事。勝てたのは良かった。コロナ禍で全体練習のできない日も続いて大変な1年だったけど、支えてくれた人たちのおかげ」と感謝した。

 漫画の「キャプテン翼」最新シリーズは大空翼が世界を舞台に戦っているが、高橋氏は「こちらの南葛SCは地域に根付いて、盛り上げてほしい。チームが成長していく姿を地元の人たちに見てもらいたい」と漫画とは違う形でサッカーによる社会貢献を目指している。

 目指すJリーグまで、まだ関東リーグ(1部・2部)、JFLと3つの壁がある。佐々木主将は「自分は32歳で年齢的にどこまでいられるか分からない。でもチームの歴史の1部です。1つずつ勝ち上がり、行けるところまでいきます」と力強く宣言した。

▼関東社会人サッカー大会準決勝
南葛SC 4―2 TIU
(28日、埼玉スタジアム第3グラウンド)
得点者=【南】佐々木(前半47分)、宮澤(後半8分)、加藤(延前半3分)、河本(延前半8分)【T】有馬(後半40分)、樋口(後半45分)

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