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メッシ、バルサ残留の理由 クラブ側とこれ以上の法廷闘争望まず

[ 2020年9月5日 01:04 ]

メッシ(AP)
Photo By AP

 スペイン1部バルセロナに退団意思を通達していたアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(33)が4日、残留することを正式に表明した。近くチームに合流する見通し。

  メッシはGoal.comで公開されたインタビュー動画で残留する理由について説明。「(バルトメウ)会長から、退団する方法は(移籍金を)7億ユーロ払う場合だけ、と言われた。それは不可能だ」とした上で「裁判に訴える方法もあったが、バルサを相手に裁判は決して行わない。なぜなら、愛するクラブだから。ここに来てからすべてをささげてきた人生のクラブだから」とクラブ愛を強調した。

 メッシは8月25日に正式な文書で退団する意思をクラブへ通達。2000年に下部組織入りしてから20年にわたって所属してきたバルセロナを去るという一大決心を、大騒動の末に取り下げるという結果となった。その主な理由について、地元紙スポルトも「メッシがバルセロナでのキャリアを法廷闘争の末に終えることを望まなかったため」と伝えた。

 メッシとクラブは、2021年6月末まで残っている契約の付帯条項の解釈をめぐって、真っ向から対立してきた。メッシ側は、シーズン終了後に希望すれば違約金(7億ユーロ=約875億円)なしで契約を解除できるという条項の行使を求めた。

 クラブ側は条項の行使期限が6月だったため無効と主張。メッシ側はコロナ禍でシーズン終了が8月にずれ込んだため有効と主張し、平行線をたどってきた。

 メッシ側は話し合いで友好的な退団を求めたものの、クラブ側は退団を完全拒否した上で、移籍を前提とした交渉も拒否。スペイン・リーグは8月30日にクラブ側を支持するとの見解を発表していた。

 地元メディアでは、メッシ側がFIFA(国際サッカー連盟)、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴する可能性も浮上していたが、メッシ本人がこれ以上のクラブとのトラブルを望まず収束に至った。

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2020年9月4日のニュース