浦和 興梠、平成ラスト弾でカズに並んだ!次戦“令和1号”で福田に並ぶ

[ 2019年4月29日 05:30 ]

明治安田生命J1第9節   浦和2―0清水 ( 2019年4月28日    アイスタ )

<清水・浦和>後半アディショナルタイム、ゴールを決め笑顔でハイタッチする浦和・興梠(撮影・大塚 徹)
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 「平成最後」のゴールはエースFW興梠慎三(32)が決めた。浦和は28日、アウェーの清水戦に2―0で快勝し3連勝を飾った。歴史的な一撃は1―0の後半アディショナルタイム、興梠の放ったチップキック弾がゴールに消えた。J1通算得点(139点)でも歴代6位のFW三浦知良(52、現横浜FC)に並ぶ偉業となった。

 おしゃれに決めた。その間、コンマ数秒。興梠の本能は迫り来る相手GKを察知した。「GKが見えた。チップキックでうまくゴールできた」。クロスに右足を優しく合わせ、美しい軌道を描いた。既に他会場の試合は終了。時計の針は90分を過ぎていた。平成5年の93年、Jリーグ開幕戦でV川崎のマイヤーで始まったゴールは、これでJ1通算2万1640点目。平成最後のゴールは、平成最後のチャンスから生まれた。

 一瞬の静寂の後、耳をつんざく歓声。そこを割って「これっ、平成最後のゴールじゃん!」。槙野の声が耳に響いた。興梠は初めてメモリアル弾に気付いたという。前半から守備にも追われ、体力の限界は過ぎていた。「もう死んでました。疲れ過ぎて逆に冷静だったし、思い切り蹴れなかったのが良かったかも」と笑う。これがおしゃれに決めたループの裏ストーリーだ。

 運命か。平成の終わりと同時にJ1通算得点で歴代6位のカズ(139点)に並んでみせた。興梠も尊敬してやまない平成のスーパースター。「そこは気になるところでした。カズさんも現役なのでまたいつJ1に上がってくるか…。今のうちに突き放したい」。歴代初の8年連続2桁得点が懸かる今季、まず第一の関門を突破した。

 「平成」。興梠は「再会」の2文字を使って振り返った。思えば興梠が初めてレギュラー格に抜てきされたのは鹿島時代の07年だった。「当時、オリヴェイラ監督の下で試合に出られるようになって、鹿島から浦和に来て、また再会する縁に恵まれて…」。練習はどこよりも厳しい。時に弱音も吐く。だがだからこそ最後まで走り切れた。アディショナルタイムの平成ラスト弾も必然だった。

 興梠はJ通算1万8000点、2万1500点と節目に強い。次戦は5月3日、「令和」となって最も早いキックオフ(午後2時)で磐田戦を迎える。今度は浦和でのJ1通算得点で歴代1位の福田正博(91点)にあと1点と迫る中でピッチに立つ。「そこは一番うれしい。レジェンドですしね。塗り替えたい。福田さんはサポーターから愛された選手、そうなりたい」。新ミスター・レッズの襲名はもう目前だ。平成の終わりにカズに並び、令和1号で福田に並ぶ――。主演は興梠。映画のようなシナリオにはまだ続きがある。

 ◆興梠 慎三(こうろき・しんぞう)1986年(昭61)7月31日生まれ、宮崎市出身の32歳。鵬翔から05年に鹿島に入団し、13年に浦和に移籍。J1通算387試合139得点。日本代表では国際Aマッチ通算16試合0得点。1メートル75、72キロ。

 《最終アシストは汰木》浦和MF汰木(ゆるき)がJ1デビューで「平成最後」のアシストを決めた。途中出場すると後半アディショナルタイムに右サイドを駆け上がり、興梠に右クロスを合わせた。日頃から興梠を慕い、2人で一緒に居残り練習を繰り返す仲。「ベンチでも慎三さんの動きを見ていました。ゴールが良かったですけど、目に見える結果は素直に喜びたい」と言えば、興梠も「次は僕がアシストします」と“お返し”を約束した。

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