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“救世主”再び!乾W杯に続き直前合流 ロシアの輝きアジア杯でも

[ 2019年1月7日 05:30 ]

アジア杯1次リーグF組   日本-トルクメニスタン ( 2019年1月9日    アブダビ(UAE) )

走りながら変顔をする乾、右は槙野(撮影・篠原岳夫)
Photo By スポニチ

 アジア杯UAE大会に臨む日本代表は6日、アブダビ市内で調整し、全選手が参加した。追加招集されたMF乾貴士(30=ベティス)が、チームに合流。負傷離脱したMF中島翔哉(24=ポルティモネンセ)の代役として期待される背番号10が2大会ぶり5度目の優勝を目指す日本の救世主となる。大会は5日に開幕し開催国で1次リーグA組のUAEがバーレーンと1―1で引き分けた。 日本代表メンバー  アジア杯日程&結果

 昨夏に日本列島を沸かせた乾が代表に帰ってきた。中島の離脱に伴い緊急招集を受けて、欧州からUAEに入り、6日午前2時にチーム宿舎に到着。同日午後の練習から参加した。冒頭の円陣で選手やスタッフにあいさつすると、その後のトレーニングでも精力的に汗を流した。

 「ずっと代表に対する思いはあったし、代表の試合で若い選手が躍動しているのを見て“一緒にやってみたい”という思いがあった。チームの力になれるように頑張りたい」

 W杯ロシア大会以来となる約半年ぶりの代表復帰。あのときも土壇場で選出された。本大会直前にハリルホジッチ監督が解任され、西野新監督に期待されていた乾は5月のメンバー発表で約半年ぶりに招集され、最後の23人にも生き残った。W杯ではチーム最多の2得点を挙げる大活躍。ベスト16進出の立役者となった。

 その後は代表から遠ざかっていたが、情熱が消えることはなかった。森保ジャパンの攻撃陣では、新BIG3と呼ばれる面々が台頭。中でも中島の動きに目を奪われた。

 「プレーを楽しんでいる姿を見て、自分もそっち(楽しむ)タイプなので。翔哉はあれだけ期待されて、ケガで悔しい思いをしていると思う。思いを背負いながら楽しいサッカーを表現して、その中でも結果を出せるようにやっていきたい」

 滋賀・野洲高のセクシーフットボールを体現してきたアタッカーは、中島が常に口にする「楽しむ」ことを誓った。所属するベティスでは出場機会に恵まれていなくても、心機一転、「セクシー+エンジョイ」で新たな戦いに挑もうとしている。

 「とにかく優勝したい。前回大会は何もできずに終わってしまった。借りを返したい」

 自身にとって2度目となるアジア杯では、背番号10を背負う。リベンジを果たし、再び日本の救世主となる。

 ▽乾のW杯ロシア大会 1次リーグ3試合、決勝トーナメント1試合の全4試合に出場した。1次リーグのポーランド戦のみ途中出場。1次リーグのセネガル戦で0―1の前半34分に同点ゴールを、決勝トーナメントのベルギー戦では1―0の後半7分に追加点となる2点目を、無回転のミドルで決めた。大会得点ランキング14位にあたる2得点で、2大会ぶりのベスト16入りに貢献した。

 ★開催地 UAEのアブダビ、ドバイ、アルアイン、シャルジャの4都市8会場。

 ★大会方式 出場数は前回から8増の24チーム。5〜17日までの1次リーグ(L)は6組に分かれ、各組上位2チームと各組3位の上位4チーム、計16チームが20日からの決勝トーナメントに進出。3位決定戦はなくなった。決勝は2月1日。

 ★賞金 初めて設定された前回から増額。優勝は500万ドル(約5億4000万円)、準優勝300万ドル(約3億2400万円)。

 ★優勝回数 日本が最多の4回。イラン、サウジアラビアが3回、韓国2回。

 ★FIFAランク イランの29位が最高でオーストラリア41位、日本50位。最低はイエメンの135位。

 ★監督 UAEはザッケローニ氏(元日本代表)、中国はリッピ氏(元イタリア代表)、フィリピンはエリクソン氏(元イングランド代表)、ウズベキスタンはクペル氏(前エジプト代表)ら世界的な名将が指揮を執る。

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