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王様に並んだ!Cロナ“神ハット”W杯史上最年長で決めた

[ 2018年6月17日 05:30 ]

W杯1次リーグB組   ポルトガル3―3スペイン ( 2018年6月15日    ソチ )

<スペイン・ポルトガル>同点弾を決め喜びを爆発させるポルトガル代表C・ロナウド(AP)
Photo By AP

 優勝候補同士が激突した1次リーグ最大の注目カード、B組のポルトガル―スペインは壮絶な撃ち合いの末、3―3のドローに終わった。16年欧州選手権王者ポルトガルのエースFWクリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリード)が33歳130日のW杯史上最年長でハットトリックを達成する圧巻の活躍。W杯4大会連続ゴールも史上4人目の快挙となった。

 ロシアでのW杯は、C・ロナウドのためにあるのか。V候補同士の一戦は世紀のゴールショーとなった。クライマックスは1点を追う後半43分のFK。既に2得点を決めていたロナウドは、鋭い眼光から右足一閃(いっせん)。縦回転のかかったボールは相手DFブスケツの頭の数センチ上を通過後、鋭く落ちた。名手のGKデヘアは一歩も動けなかった。

 ロナウドがボールを持つたび、歓声の起きたスタジアムはW杯史上最年長のハットトリックに酔いしれた。ロナウド自身も「W杯で俺の最高のパフォーマンス」と笑う。この日、ポルトガルの枠内シュートは3本だけだったが、いずれもロナウドによるもの。その全てを決めた。過去3大会それぞれ1点ずつに終わっていた過去のW杯がうそのようだ。

 前半4分、最初に試合を動かしたのもロナウドだった。得意のシザースから縦の突破で、Rマドリードの同僚ナチョのファウルを誘発するとPKで先制。4大会連続ゴールは「王様」ペレ(ブラジル)らに並ぶ史上4人目の快挙となった。同44分には地をはう左足ミドルがデヘアの腕をはじき飛ばした。W杯でスペインからハットトリックを決めるのは、初めてのことだった。

 33歳の今も、ギリシャ彫刻のような肉体は進化の途上だ。「俺の肉体年齢は23歳」と自負する。自宅には25メートルの屋内プールを完備しエアロバイクも負荷が高まる水中でこぐ。この日のロナウドは、両チームの出場28選手中最速の時速33・98キロをマークした。食事は低脂肪、高タンパクの魚料理が中心。推定年収118億8000万円の男がストイックに自身と向き合い、体脂肪率7%のスーパーボディーを維持する。

 5度のバロンドール受賞はメッシ(アルゼンチン)と並び史上最多。Rマドリードでは欧州CL3連覇、ポルトガル代表でも16年欧州選手権を制した。唯一残されたタイトルがW杯だ。ロナウドは言った。「我々も優勝候補の一つだ」。終了間際、ピッチに座り込み右足首を気にする場面もあったが、W杯への思いが最後まで肉体を突き動かした。悲願の頂点へ、CロナのW杯が始まった。

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