×

アギーレ監督 直前まで闘魂注入!異例の会場入り遅れも大勝発進

[ 2015年1月13日 05:30 ]

パレスチナとの初戦を制し、本田(左)と握手を交わすアギーレ監督(右)

アジア杯1次リーグD組 日本4―0パレスチナ

(1月12日 ニューカッスル)
 試合前のこわばった顔がうそのように、アギーレ監督は余裕の表情で勝利の瞬間を迎えた。終了の笛を聞くと、即座に敵将ハサン監督に歩み寄って言葉を交わし、相手コーチ、控え選手一人一人に握手を求めた。FIFAランク115位の格下に力の差を見せつける大勝発進。「最も良かったのは勝ち点3を取れたこと。現代サッカーで4―0で勝つのは難しい。喜ぶべき」と胸を張った。

 八百長疑惑でスペイン検察当局から告発されており、早期敗退なら解任の可能性が高い。この日の地元紙のマッチレビューにも「八百長」の文字が躍るなど騒がしさは増している。逆風の中、指揮官は引き締めるため、スタジアム入り直前にミーティングを実施。激しい身ぶり手ぶりを交えて約40分に及んで熱弁を振るい、初戦の重要性を強調した。

 予定をオーバーしたため、会場入りが10分以上遅れる異例の事態。試合前にはグレーな状態のまま采配する指揮官を皮肉るように空には虹がかかった。それでも選手への訴えが効果を発揮したのかボール支配率64・4%、シュート23本と内容でも圧倒。練習を重ねてきたクロスの精度を欠き、後半は退場者が出た相手を崩し切れないなど課題も残ったが、スタートとしては上々だった。

 次戦は16日、ブリスベンに移動してイラクと対戦する。指揮官は「前半はスピードを欠き、後半はミドルシュートのミスもあった。練習でしっかり修正しないといけない。この勝利で選手の集中力が低下することは阻止したい」と気を引き締めた。過去15大会の優勝国で黒星発進したチームはなく、まずは連覇への第1関門を突破した。

 ▼日本協会田嶋副会長 選手はW杯(ブラジル大会)で初戦の影響を知ったと思う。経験を積み重ねて、初戦の重要性をみんな意識していた。この勝利で彼らの成長を感じた。

続きを表示

2015年1月13日のニュース