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日本 八百長騒動一蹴4発快勝!本田PKきっちり 母校Vも刺激

[ 2015年1月13日 05:30 ]

<日本・パレスチナ>前半、本田はシュートを放つ

 日本代表がパレスチナに4―0で快勝して白星スタートを切った。FW本田圭佑(28=ACミラン)は2―0の前半44分にPK弾を決めて勝利に貢献。ハビエル・アギーレ監督(56)が八百長 疑惑の問題を抱えるなど重圧があった中、全国高校サッカー選手権で初優勝を飾った石川・星稜高出身のエースが連覇に向けてきっちりと仕事をこなした。

【試合結果 D組順位表 日本代表メンバー 高校サッカー決勝】

 前半44分、香川がペナルティーエリア内で倒されてPKを獲得すると、本田は「蹴るのは俺」と言わんばかりに真っ先にペナルティースポットに向かった。慎重にボールをセットすると、左に跳んだGKをあざ笑うかのように左足でゴール右に決めた。

 「大きいですよね。どういう形であっても得点は自分に自信を与えてくれる」

 自分に厳しい本田も、この日ばかりは満足感を示した。

 無理もない。アギーレ監督は八百長に関与した疑いでスペイン検察当局に告発され、近日中にバレンシア裁判所に受理される見通し。パレスチナ戦の前日会見でも英メディアから厳しい質問を浴び、チームはいつもと違った緊張感に包まれて初戦に臨んでいた。しかも過去のデータでアジア杯初戦で敗れたチームの優勝はない。責任感の強いエースは何としても初戦でゴールが欲しかった。

 決して本調子ではなかった。開始48秒、長友の右足クロスを岡崎がゴール中央で競り、ファーサイドにいた本田にこぼれたが、早く飛び出し過ぎてオフサイド。同38分には遠藤の右サイドのFKを森重が頭で折り返し、そのボールを胸でトラップしたが、シュートまで持っていけなかった。

 前半39分には乾と「左右を替えたらDFが混乱する」と話し、ポジションをチェンジ。試行錯誤したが、2度あったFKのチャンスもバーのはるか上を越えた。試合終了間際にゴール正面で2度切り返して狙った左足のミドルもGK正面だった。もちろん低調だったパフォーマンスは本田も自覚しており、試合後「ベストにほど遠い?全然でしょ。その通りだと思います」と打ち明けた。

 それでも試合直後に知った母校・星稜の悲願の全国制覇に本田節がサク裂。「それを聞いてくださいよ。俺の試合より、そっちでしょ」と切り出し、交通事故で病床にいる恩師の河崎監督を思いながら「事故は不幸でしたけど、明るいニュースを届けられたと思う」と白い歯をのぞかせた。

 星稜の快挙に刺激を受けながら修正点にも言及した。所属するACミラン同様にアギーレジャパンではゴールゲッターに専念。この日は強風の影響もあったが裏に飛び出す動きが少なく「そういうシーンをどれだけつくれるか。自分のコンディションを表すバロメーター」と自分に言い聞かせるように話し、FKに関しては「(ボールに足を)当てすぎたという印象。でも微調整できる」と不敵に笑った。常に前向きな姿勢の本田は母校の全国制覇をも力に変え連覇に向けて徐々にギアを上げていく。

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2015年1月13日のニュース