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ザック監督 青空ミーティングで選手を、自身を鼓舞

[ 2014年6月17日 05:30 ]

コートジボワール戦から一夜明け、選手に話をするザッケローニ監督(中央)

W杯1次リーグC組 日本―ギリシャ

(6月19日 ナタル)
 停滞ムードを吹き払おうと、ザッケローニ監督が動いた。コートジボワール戦から一夜明けた15日の練習前のピッチで、選手を集めて約5分間の青空ミーティングを実施。落ち着いた口調で「きのう(14日)は自分たちのサッカーができずに悔しかったと思う。でも過去を振り返っても仕方ない。今度こそ、自分たちのサッカーをしよう」などと奮起を促した。

 選手を鼓舞すると同時に、自らに向けた言葉でもあった。コートジボワール戦では前半16分に先制したことで、リードを守ろうとする消極的な采配に終始。大久保の投入が遅れた判断や逆転を許した終盤に過去にほとんど練習していないパワープレーを敢行するなど“迷走”が目立った。インテル・ミラノの監督時代に監督、選手の間柄だった教え子のラムーシ監督に完敗。試合後の会見では「交代のカードは戦況を好転させる意図があって切ったが、狙いが外れ失敗した」と采配ミスを認めており、青空ミーティングは同じ轍(てつ)を踏まない覚悟の表れでもあった。

 16日のイタリア紙ガゼッタ・デロ・スポルトは「サムライは敗退の危機に直面することになった。もしそうなれば監督のポストが対価になる」と更迭の可能性にまで言及。すでにザッケローニ監督は今大会限りでの退任が確実となっており、結果が進退を左右することはないが、W杯での1敗が持つ意味の大きさを象徴する報道だった。16日の練習からはギリシャ対策に時間を割く予定。2戦目以降は得失点や同組のもう1試合の状況をにらみながらの采配も必要となり、指揮官には早急な頭の整理が求められる。

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