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復興の願い込め 情報満載J公式アプリで義援金

[ 2011年4月22日 06:00 ]

 Jリーグ初の公式アプリが作成され、売り上げの一部が東日本大震災で被災したサッカーファミリーの復興支援に充てられることが21日、明らかになった。関係者によると、同アプリでは試合速報に加え、移籍情報、選手名鑑などサポーター必見の情報が満載。23日に迫ったJ1、J2再開を前に、22日から有料配信が始まる。

 急増中のスマートフォンのユーザーに、そして日本中のサッカーファンに、うれしいJリーグ初の公式アプリの誕生だ。試合速報から選手名鑑、リアルタイムの移籍情報まで網羅されているが、売り上げの一部は東日本大震災で被災したサッカーに携わる全ての人を対象とした復興支援に充てられることになった。

 発端は鹿島の元日本代表MF小笠原の言葉だった。岩手県出身の小笠原は震災後、被災地を歩いて回り、変わり果てた故郷も目の当たりにした。Jリーグ関係者には「スパイクもボールもなくなり、もうサッカーができないと思っている子供がたくさんいる。そういう子供を支えたい」と漏らしたという。既にアプリ開発に取りかかっていたJリーグは、小笠原の言葉を受けて実用化を急いだ。未曽有の大災害を乗り越え、J1、J2とも23日に再開を迎えるが、その記念すべき日に合わせて、サッカーの発展と被災地の復興の祈りを込めたアプリを配信することになった。

 震災後、Jリーグではさまざまな支援に取り組んできた。3月29日には日本代表と慈善試合を開催し、募金活動も行った。大東チェアマンら幹部は被災地を回り、1日も早い復旧に向けて、あらゆる知恵を絞った。「選手とリーグが一体となってプロモートできれば」と関係者。公式アプリにはJリーグ全体の復興の願いが込められている。

 ◇アプリ アプリケーションソフトウエアの略。携帯電話では画面上で利用するゲームや各種ツールなどを指す。

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2011年4月22日のニュース