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釜山以来の4強!東ダイレクト右足V弾!

[ 2010年11月20日 06:00 ]

<タイ・日本>前半終了間際、先制ゴールを決めて喜ぶ東

 関塚ジャパンが2大会ぶりのベスト4進出を決めた。広州アジア大会に出場しているU―21日本代表は19日、決勝トーナメント準々決勝でタイに1―0で勝利した。前半45分にMF東慶悟(20=J2大分)が右足で今季初得点となる決勝弾。この1点を守備陣が守りきり、5試合連続完封で大会5連勝を飾った。02年釜山大会以来の4強進出となり、23日の準決勝ではイランと対戦する。

 ワンチャンスをモノにした。0―0で迎えた前半45分、左サイドをFW山崎が崩してラストパスを送ると、ゴール前に飛び込んできた東が右足ダイレクトで合わせて均衡を破った。「あの時間帯に取れたことが大きかった。ゴールを取りたいというのはあった」。ここまで4アシストを記録していた引き立て役が、今大会初得点で一気にヒーローに躍り出た。
 “格下”のはずのタイにボール支配率で60%と主導権を奪われる苦しい展開。東も相手の激しいプレスにつぶされ続けたが、冷静に戦況を見つめていた。「準々決勝まで来るとチャンスは多くない」。所属する大分で、昨季は金崎(現名古屋)、家長、清武(ともに現C大阪)らとポジション争いを繰り広げて急成長。3人が抜けた今季は不動の攻撃的MFという地位を手に入れた。すでにJ1の複数クラブが獲得へと動き始めている逸材が、日本の唯一の決定機で真価を発揮した。
 関塚監督の配置転換も奏功した。この日は永井と山崎に2トップを組ませ、東を左MFで起用する新布陣でスタート。しかし流れが悪いと見るや、前半30分に山崎を左サイドに、東をトップ下へと配置し、本来の4―2―3―1へとシフトした。その15分後に2人が絡んで決勝点。「きょうは苦しい試合だった」。監督就任から約2カ月。若い選手と選手村で生活を送り「感覚がよみがえってきた」と笑う指揮官が、厳しい一戦で的確な采配を見せつけた。
 これで02年釜山大会以来2大会ぶりの4強進出。「ここまで来たら優勝して帰らないといけない」と東。初のアジア大会制覇へ。関塚監督に率いられたヤングジャパンが、この勢いを武器に偉業へと挑む。

 ◆東 慶悟(ひがし・けいご)1990年(平2)7月20日、福岡県生まれの20歳。大分U-18から09年にトップチーム昇格。同4月4日の浦和戦(埼玉)でJデビュー。同8月1日の名古屋戦(九石ド)で初得点を挙げるなど昨季J1で23試合2得点。今季はJ2で27試合5得点。U-16日本代表。1メートル78、69キロ。

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2010年11月20日のニュース