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故意ハンド許さん!“認定ゴール”検討へ

[ 2010年7月10日 06:00 ]

パラグアイ・スアレス(左)は準々決勝でシュートを手で止め、一発退場となる

 サッカーに“認定ゴール”が導入される可能性が出てきた。FIFAのジョセフ・ブラッター会長(74)は8日、明らかな得点機会が故意の反則などで阻まれた場合、ゴールを認めるようにルールを改定する準備があることを明かした。

 ブラッター会長が「今大会で目撃した状況について検討する。特にスアレスのプレー」と説明したように、発端は2日に行われた準々決勝ウルグアイ―ガーナの延長後半ロスタイムの出来事。ガーナのFWアディアのヘディングシュートをウルグアイのFWスアレスがゴールライン上で手を使って止めた。ガーナにPKが与えられたが失敗し、PK戦の末にウルグアイが勝利を収めた。
 同会長は「ボールがゴールラインを割っていないのに、ゴールというのは難しい」と“認定ゴール”に否定的な見解を示したが、10月の国際サッカー評議会(IFAB)で検討せざるを得ないことを認めた。ラグビーでは相手の反則がなければトライになっていた可能性が高い場合はトライと認めており、認定トライまたはペナルティートライと呼ばれている。
 今大会はゴールに関連するトラブルが続出。イングランド―ドイツ戦ではゴールラインを越えたイングランドのMFランパードのシュートがノーゴールと判定され、アルゼンチン―メキシコ戦ではオフサイドポジションにいたアルゼンチンのFWテベスのゴールが認められた。FIFAのバルク事務局長は「現行のレフェリーシステムで行われるW杯は今回が最後になる」と明言。「レフェリーが見落としたゴールを補うには新しい技術が必要」と考えており、IFABの会議では、認定ゴールに加えてゴール判定の新技術を導入するか否かについても協議される。

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2010年7月10日のニュース