【安田記念】シュネルマイスター 鋭さ増す、手綱抑えラスト11秒3 ドバイ疲れなし

[ 2022年6月2日 05:30 ]

Wコースで追い切り強烈な伸び脚を見せたシュネルマイスター(撮影・郡司 修)
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 ここは譲れない。昨年安田記念3着のシュネルマイスターが美浦Wコース3頭併せで豪快先着。先週ルメールが乗った効果で鋭さアップ。ベストの東京マイルで昨春NHKマイルC以来のG1・2勝目は当確か。

 さすがはG1馬だ。シュネルマイスターがボルテージを上げてきた。Wコースの3頭併せ。5馬身前を行く2頭に4コーナーで内から迫り、嶋田(レースはルメール)が手綱を抑えたままなのに勢いで圧倒した。6F83秒2、ラスト1Fは11秒3(馬なり)の強烈な伸び脚。中リンクスルーファス(3歳1勝クラス)、外ドゥラモンド(4歳3勝クラス)に半馬身先着した。ルメールが騎乗した先週(6F84秒8~1F11秒5)と比べても格段に鋭さを増した。

 手塚師が穏やかに切り出した。「調教はやれば動く。さじ加減が難しいのでそれほどやらないつもりでいたけど、ポテンシャルが高いので時計は速くなった。全然問題ない。先週より息の入りも良かったし、確実に先週よりアップしているかな」

 年初からドバイターフ→安田記念を上半期の目標に定めたが、ドバイターフは8着。「ドバイは状態が上がりきらなかった。ただ走りきっていないこともあり、疲れはそれほどなかった。先週ルメールさんはちょっとマッチョと言っていた。最初の出に少しこの馬特有の硬さがあって、そのあたりは気になったようだけど、走り出してから問題なく加速してくれたし、エンジンもかかったと言ってくれた」。今度は負けられないと言わんばかりの仕上げだ。

 3歳で挑んだ昨年安田記念(3着)は1着ダノンキングリー、2着グランアレグリアに0秒1差で奮闘。秋のマイルCS(2着、優勝グランアレグリア)でG1・2勝目こそ逃したが、実力を誇示した。東京は昨春のNHKマイルC優勝を含め【2・0・1・0】。指揮官は「昨年はチャレンジャーで良かったけど、昨年の上位2頭はいない(引退)わけで、今年は特にマイルではトップに立ってほしいという思いでずっといます。特に東京はミスがない、ポカが少ない。安田記念は彼が最も手にしたい勲章。舞台としては一番いい」と力を込めた。グランアレグリアを脅かした能力は紛れもなく現役最強マイラー。相思相愛の府中マイルで再び輝く。

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